"夫の顔と20年目の罪" 第9話
取り調べので、そう言ったという。
けれど警察官は静かに告げた。
「君はにいたようだね。効というものは、にいるは止するんだよ。つまり、君の効はまだ成していない」
その話をから聞いた、私はしばらく言葉がなかった。
真が医療ミスから逃れるためにへっていたことが、結果に20の罪から逃げ切れない理由になったのだ。
「そんな……」
真は、そので青ざめたという。
裁判では、20の事故についてもたな証拠が提された。真が運転していたこと、事故に桜田がそれを隠そうとしていたこと、被害者である私たち親子がどれほどの苦しみを背負ったか。
母は戻ってこない。
私の失われた20も戻らない。
けれど、真実がらかになったことだけは、せめてもの救いだった。
判決の、私は法廷にいた。
浩司もそばにいた。
真は被告席でうつむいていた。かつて病で夫のように笑ってづいてきた男は、もうそこにはいなかった。勝な嘘と罪を暴かれた、ただのいに見えた。
判決が言い渡される。
実刑。
その言葉を聞いた瞬、私はゆっくり目を閉じた。
やっと、母の仇を取ることができた。
法廷をた、私は廊の窓からを見た。空はく、に揺れる々の葉がを受けてきらめいていた。
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20、私は母とを失った。
けれど今、私はそので、真実を見ることができた。
その、桜田病院にもきな変化が起きた。
義両親は、ずさんな経営体制と息子の祥事隠蔽、さらに私との結婚を巡る正な画策を理由に、医師団から猛反発を受けた。
病院内では満が噴きした。
「これ以、桜田院夫妻には任せられない」
「患者を守る病院で、こんな隠蔽がわれていたなんて許されない」
義両親は病院から追いされることになった。
そして、私を騙していたはにもいた。
田幸恵さん。
私はずっと、彼女のことを信じていた。
まれたからそばにいて、失してからは私の目になり、結婚も同じマンションの別階にみ、必なに支えてくれていた。
けれど彼女は、義両親に買収されていた。
真を夫だと言い張ったのも、私の違をパニック障害として片づけようとしたのも、全てっていてのことだった。
それでも幸恵さんは、何事もなかったかのように私に接してきた。
「お嬢様、お体の具はいかがですか」
いつもの声。
いつもの音。
いつもの距。
けれど、もう同じようには聞こえなかった。
私は彼女に向きった。
「幸恵さん」
「はい、何でございましょう」
私は机のに、いくつかの資料を置いた。
「私のもの、取っているでしょう?」
幸恵さんの気配が固まった。
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「ええと……何のことでしょうか」
「私の価な私物が、しずつなくなっていたの。ずっと気になっていた。でも、目が見えなかったから証拠を探せなかった」
私は彼女を見た。
初めて、目で彼女の表を見た。
優しそうな顔の奥で、目が泳いでいた。
「アクセサリー、母の形見の物、で買った置物。いくつかは質に流れていたわ。記録も確認した」
幸恵さんの顔が変わった。
「お嬢様、それは……」
「もう言い訳はいらない」
私は静かに言った。
私は彼女を許さなかった。
警察に突きした。
世話をしてくれたを訴えることは、簡単ではなかった。けれど、私の信頼を裏切り、私の盲目を利用したを、このままそばに置くことはできなかった。
すべてが終わった、私は桜田真との婚を成させた。
夫だとっていたは、最初から夫ではなかった。
戸籍の夫だった真は、母の命を奪った犯だった。
私の結婚は、嘘と欲で作られたものだった。
けれどその嘘のにも、1つだけ本物があった。
浩司のだった。
彼が私を騙したことへの信は、今でも完全には消えない。
それでも、彼が私のために術を成功させようとしてくれたこと。
で助けてくれたこと。
20、絶望のにいた私にガーベラをくれただったこと。
それらは、私にとって消せない真実だった。
婚が成してから、私はしばらくで過ごした。
見えるようになった世界は、像していたよりも複雑だった。