"317号室の隠し壁" 第7話
やがて、彼らは青写真にしない部にたどり着いた。
ホテルの基礎の裏側を掘って作られた、10フィート方ほどのい空だった。壁には形がなり、から井くまで汚れと赤茶の跡が残っていた。
部のには棚が並んでいた。
写真。
宝。
類。
付とイニシャルの貼られた箱。
そして央には、革表の記が置かれていた。
写真の数は、佐藤が目で数えただけでも膨だった。微笑んでいる女性。怯えた顔の女性。ホテルのロビー、廊、客の入で撮られた写真。
そのに、田弓、本京子、鈴の写真もあった。
3は、失踪直の廊で撮られていた。
佐藤は袋ので指を握りしめた。
これは犯のトロフィールームだった。
彼は彼女たちを記録し、保し、何度も見返していた。
壁のに封じられた所持品は、終わりではなかった。
このこそが、事件のだった。
のトロフィールームから持ちされた記は、証拠袋に密封された。
佐藤は透な袋越しに、最の記述を読んだ。
付は2023103。
跡は正確で、械のようにっていた。
「彼らは私の聖堂を取り壊そうとしている。これだけのを経て、ついに私を理解した唯の所を破壊することに決めた。しかし、聖堂は煉瓦とモルタルでできているのではない。
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それは記憶と犠牲でできている。スカーレットローズは倒れるだろう。だが、私がここに築いたものは耐える。壁はすべてを覚えている。壁が語るだろう」
佐藤は記から目をし、ホテルを見げた。
壁はすべてを覚えている。
その言葉のは、すぐに現実となった。
レーダーを導入すると、ホテル・スカーレットローズの壁とのには、建築図面にはしない空洞がいくつもあることが分かった。
最初の発掘は、3が最に見られた3階から始まった。
構造技術者の指示に従い、作業員が321号の壁を慎に切りく。膏ボードと改装の層を剥がすと、奥から圧縮されたような異臭が漏れた。
防護マスク越しでも分かるほどい匂いだった。
壁のには、の遺体があった。
骨化ではなく、乾燥した空気と密閉された環境によって、部分に保されていた。田医師が慎に確認し、期は80代半から90代初と推定された。
3階の壁だけで、さらに6体の遺体が見つかった。
どれも自然なほどえられていた。は胸ので組まれ、顔は清められたように配置されていた。
それは埋葬ではなく、埋葬を模した異様な展示だった。
そして、317号と319号のの壁をいた、佐藤はついに28探されていたものを見つけた。
並んで配置された3体の遺体。
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田弓。
本京子。
鈴。
3は客乗務員の制を着せられていた。髪はえられ、顔にはと共に劣化した化粧の跡が残っていた。
まるで、きていたの姿を犯の記憶のに固定するため、無理やり形のように保されたかのようだった。
佐藤は廊にち尽くした。
事件は解決にづいた。
だが勝利などなかった。
そこにあったのは、あまりにもく放置されていたしみだった。
科学捜査チームが遺体を記録し、搬を始める、がタブレットをに戻ってきた。
「記から部分なDNAプロファイルがました。データベースに完全致はありませんが、遺伝子系譜調査に回せるだけの報はあります」
「は」
「急がせています」
は別の画像を表示した。
「それと、記の写真を詳しく調べていたら、反射に物が映っていました」
写真は1983のものだった。
ホテルのロビーに座る若い女性。その背の装飾鏡に、メンテナンス用の制を着た男が部分に映っている。
黒髪。
痩せた体格。
背のい輪郭。
と加藤が証言した男に似ていた。
次に表示されたのは、2023の閉鎖のホテルの監映像だった。無のはずの建物内を、暗いが歩いている。
「犯は戻ってきている」
佐藤は言った。
「ホテルが閉鎖されたも、自分のコレクションを確認するために戻っていた」
その、のリタ捜査員から無線が入った。
「佐藤刑事、トロフィールームの奥でしい刻み文字を見つけました」