"楽譜鞄の13年" 第10話
偶発な事故であり、命を奪う確な図はありませんでした。被告自も13、罪悪に苦しんできました」
そして715、判決が言い渡された。
裁判は厳粛な声で述べた。
「被告松本美について、殺罪ではなく傷害致罪を認定する。ただし、事故に救護措置を取らず、遺体を遺棄し、期犯を隠蔽した点をく見る」
判決は懲役15だった。
美はそのに崩れ落ちた。
傍聴席にいた両親は、何も言わなかった。
彼らはすでに、2の娘を失っていた。
そのの8、松本さやかの遺骨は族の墓に埋葬された。
13ぶりに、へ帰ってきたのである。
葬儀には、かつての同期や教授たちが訪れた。本健造教授は遺のにち、くをげた。
「君は、本当に素らしい演奏者だった。もしあのコンクールの台にっていたら、きっと世界に届いていた。すまなかった」
母の恵は、棺のに膝をついた。
「さやか、やっと帰ってきたね。お父さんもお母さんも、遅くなってごめんね」
13待ち続けた。
だが帰ってきたのは、骨だけだった。
その、美は女子刑務所へ送られた。
面会で両親と向きった、彼女は顔をげることができなかった。
母の恵は、ガラス越しに尋ねた。
「美、どうしてあんなことをしたの。どうして」
美は泣きながら答えた。
「お母さん、私はただ認めてほしかっただけなの。
広告
私もされたかっただけなの」
恵の目から涙が落ちた。
「私たちがあなたをしていなかったとでも言うの。さやかと同じくらい、あなたをしていたのに」
美は声を詰まらせた。
「分かっています。でも、じられなかったんです」
父の孝志は、く娘を見つめた。
そして静かに言った。
「もう、会わないでおこう」
その言葉で、松本は完全に壊れた。
2019、美は刑期を終えて所した。56歳になっていた彼女は、すっかり老け込み、そのどこかへ姿を消した。
両親は彼女と会わず、連絡も受けなかった。
松本さやかの墓には、今でも両親が毎訪れる。
母の恵は墓のに座り、さな再でピアノ演奏を流す。
ショパンのノクターン作品9-2。
さやかが最も切にしていた曲だった。
音楽が流れる、が墓の々を撫でていく。
それは、台にてなかった才ピアニストが、い所から送る最の音のようだった。
最もいの嫉妬が、1のを奪った。
そして、1つの族を完全に壊した。
残されたのは、拍のない楽譜と、取り戻せない13だった。
― 完 ―