"無能嫁のタワマン逆転" 第11話
私、いところが苦だから」
2は声を揃えて言いました。
「解」
そのやり取りが笑しくて、私たちは3で笑いました。
の再発とは、こういうさなやり取りから始まるのかもしれません。
かつて私は、夫の価値観にわせることが庭を守ることだとっていました。
でも、本当は違いました。
庭とは、誰か1がし続けて成りつものではありません。互いを尊し、支えう所でなければ、いずれが壊れてしまいます。
徹はお茶をんでから、静かに言いました。
「母さんはこれまで、族のために全部してきたんだから。幸せな老は当然のご褒美だよ」
その言葉が、胸の奥にじんわりと染みました。
私はい、自分がすることに慣れすぎていました。
誰かのためにくこと、誰かの嫌を損ねないようにすること、誰かの価値観にわせること。
それが当たりになっていました。
けれど、これからは違います。
の残りは、優しい息子夫婦と緒に、自分のために切にきていくつもりです。
婚が成してから、しばらく経ったある、私はふと昔ののを通る会がありました。
坂崎さんとの用事を終え、し回りをして駅へ向かう途でした。懐かしいを歩いているうちに、自然とあののくまで来てしまったのです。
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のでを止めました。
庭のは伸び放題で、以なら私が毎朝掃いていた玄関先には、落ち葉が溜まっていました。カーテンは閉まったままで、全体がし沈んで見えました。
あので、私は40以暮らしました。
夫のために事を作り、息子を育て、洗濯物を干し、掃除をし、義両親の世話までしました。
でも今、あのにはもう、私の役割はありません。
議と寂しさはありませんでした。
あるのは、静かな区切りの覚だけでした。
「もう、私は戻らない」
さく呟くと、胸の奥が軽くなりました。
、徹から聞いたところによると、夫は最初、施設に入ることをく拒んだそうです。
「俺はまだ自分で暮らせる」
「の世話になるなんてごめんだ」
相変わらずの調だったそうです。
けれど、部は片付かず、事も偏り、体調にもが始めていました。徹が淡々と説すると、夫は徐々に黙り込んだといいます。
「父さん、今なら自分で選べる。もっと悪くなってからじゃ、選択肢がなくなるよ」
徹はそう言ったそうです。
夫はしばらく黙っていた、さく呟いたそうです。
「おは……まだ俺のことを考えるのか」
徹はし考えてから答えたといいます。
「父さんのためだけじゃないよ。俺が悔しないため」
その話を聞いた、私は息子の成をじました。
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夫に認められたくて苦しんでいた息子は、もう父の評価に縛られていませんでした。
父を許したわけではない。
でも、自分のを守るために、必な距を取れるようになったのです。
方で、私たちのしい暮らしはしずつ形になっていきました。
徹と美奈さんは、本格に居探しを始めました。層階ではなく、めの階で、3がゆったり暮らせる部。徹の仕事部、美奈さんの作業スペース、私の部。そして、みんなで事を囲めるリビング。
条件をきすだけで、胸が弾みました。
「玲子さん、キッチンは広い方がいいですよね」
美奈さんが物件資料を見ながら言いました。
「そうね。でも、私ばかり料理をするつもりはないわよ」
私が冗談めかして言うと、徹がすぐに答えました。
「もちろん。俺も作るし、美奈も料理うまいよ」
美奈さんが笑いました。
「徹さんの方が際いいですよ。システム作るみたいに段取りを組むから」
その言葉に、私はわず笑ってしまいました。
昔、台所で器用に玉ねぎを刻んでいた徹をいします。
あの頃は、息子がこんな未来をに入れるとは像できませんでした。
夫から「無職の引きこもり」と罵られた息子が、今では自分の仕事を持ち、切なと未来を考え、母である私まで緒に暮らそうと言ってくれている。
は、どこでどう変わるか分かりません。
ある夜、私たちは3で卓を囲みました。
美奈さんが持ってきてくれた菓子をにし、徹が丁寧にお茶を淹れてくれました。