"お年玉泥棒の末路" 第7話
翌、お見いにって文さんに確認すると、彼女は驚いたように目をきました。
「え、そんなはずないわ。キティちゃんのポチ袋よ」
「それらしきものは何もありませんでした」
「おかしいわね。それじゃあ、ポチ袋よりきいい封筒はあった?」
「いえ、類も引きしにはありませんでしたよ」
私と文さんがそんな会話をしていると、綾音が言いました。
「ねえ、蔵庫に入ってたプリンとゼリーもなくなってたんだけど」
「え?」
末にお歳暮で頂いたプリンとゼリーのセットが、蔵庫に入っていたはずでした。確か、の朝まではあったといます。
「ママ、全部べた?」
「べてないわよ。パパかな?」
「パパ、そんなに甘いものべないじゃん」
その瞬、文さんがい声で言いました。
「それじゃあ、もしかして……美佐子ね」
病の空気がくなりました。
「きっと、お玉もあの子が持っていっちゃったのよ。私、絶対に引きしに入れたもの」
私は言葉を失いました。
私たちが留守のに、勝にに入って、プリンやゼリーやお玉を持っていったというのでしょうか。
その、私はいしました。
美佐子さんに文さんの入院を伝えた、綾音が話で言っていたのです。
「私たち、毎お見いにってるよ」
つまり美佐子さんは、私たちが毎を空けていることをっていたのです。
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綾音がった声で言いました。
「私たちがいないのをってて? マジでそれって棒じゃん」
自分のお玉を盗まれたのがよほど悔しかったのだといます。
文さんはため息をつきました。
「とりあえず、私も退院できるから、帰ってちゃんと確認してみるわ」
そう言って、そのはいったん収まりました。
けれど私たちの胸のには、なんとも言えないもやもやが残っていました。
翌、文さんは退院しました。
に戻ってくると、真っ先に自分の部へ向かいました。まだ病みがりなので取りはゆっくりでしたが、表は険しかったです。
タンスの引きしをけ、を確認した文さんは、い声で言いました。
「本当になくなってるわ」
さらにのを確認してみると、蔵庫のプリンやゼリーだけではありませんでした。
キッチンの引きしに常備していた缶詰、パスタ、乾麺のそばまで消えていました。買い置きしていたビールも、らかに数本減っていました。
これまでも美佐子さんは、何度も実から料やお酒を持ち帰っていました。
けれど今までは、文さんがで裁の仕事をしていましたし、私もパート以はにいることがかったので、黙って持ち帰ることは難しかったのです。
今回は、私たちが病院へっている隙を狙ったとしかえませんでした。
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「こんな空き巣みたいな真似をするなんて」
文さんは呆れるというより、本気で腹をてているようでした。
材も腹がちます。
でも何より、綾音のお玉を盗んでいったことは、私も許せませんでした。
そのです。
私のスマホが鳴りました。
画面には、美佐子さんの名が表示されています。
嫌な予がしながら話にると、スピーカーからるい声が聞こえてきました。
「お玉ありがとう。迎えにくから、よろしくね」
私は瞬、が分かりませんでした。
「は? 何の話ですか?」
「え? レストランで事するんでしょ?」
美佐子さんが何を言っているのか、さっぱり分かりません。
その瞬、横で聞いていた文さんがきな声をしました。
「美佐子、今からそっちにくわ。部にいなさいよ」
話の向こうで、美佐子さんがの抜けた声をしました。
「え? ああ、お母さん退院したの?」
文さんの声は、今まで聞いたことがないほど厳しいものでした。
「退院したの、じゃないわよ。美佐子、あんたね、何を勘違いしてるの? お玉は綾音のに決まってるでしょ。40にもなって親からお玉をもらおうなんて、恥ずかしいとわないの?」
「え、そうなの? キティのポチ袋だから、てっきり私にくれるのかとった。母さん、私がキティ好きだってってるから。なんだ、料理で5000円なんてせこいとった」
話で、美佐子さんはケラケラ笑いました。