"孫が暴いた毒の食卓" 第7話
の命を何だとっているの」
国彦はさく息を吐いた。
「全部うまくいくはずだったんだ」
「どういうこと?」
「何も気づかずに逝ってくれたら、全部丸く収まったんだ」
私は目のの男が、本当に自分の夫なのか分からなくなった。
「全部丸くって、どういう?」
国彦は子に腰をろし、両で顔をこすった。
「あい子と緒になりたかったんだよ」
「あい子って誰?」
「料理教の先だ。俺たちはしってる」
国彦は、料理教で会った講師の子と倫関係にあったことを話し始めた。
始まりは4ほどだったという。
私の体調やのことを相談しているうちに、子が国彦に好を告げた。国彦はそのまま関係を持ち、次第にみにはまっていった。
子は国彦に結婚を迫るようになった。
国彦も、その気持ちに応えたいとうようになった。
「そんな理由で、私たちをき者にしようとしたの?」
「彼女と緒になるには、礼子と陽太が邪魔だった」
「それなら婚すればよかったでしょう」
国彦は私を見て、当然のように言った。
「ができたから婚だなんて言ったら、慰謝料が発するじゃないか。でも、おがねば保険だって入ってくる。子と2でをやり直せるんだよ」
あまりにも勝なだった。
吐き気がするほどだった。
国彦は、私がんでいたサプリメントに眠薬を砕いてまぶすようになったという。
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それでも私は体調良を起こすだけで、なかなかななかった。
そこで、張でを空けることを利用し、作り置きの料理に量の眠薬を混入させた。
陽太が巻き込まれても構わないとったのかと尋ねると、国彦は迷いもなく答えた。
「そうだ」
私は息を詰まらせた。
「陽太がかわいそうだとわなかったの?」
「陽太がいなくなれば、あいつが相続した財産は俺のものになる」
「まさか、唯たちの遺産目当てだったの?」
国彦は目を逸らした。
「がなきゃ、子がれていってしまうだろう」
子の気を引くために、国彦は価なブランド品を買い与えていたらしい。
最初は自分の収入の範囲でやりくりしていたが、子にのめり込んだ国彦は仕事をおろそかにし、逢瀬にを割くようになった。その結果、産経営はしずつ傾いていった。
それでも子を放したくない国彦は、陽太が受け継いだ唯と優の遺産に目をつけた。
陽太が成するまでは、その資産の管理は私たち夫婦がうことになっていた。
だが国彦は、私に無断で陽太の通帳を持ちし、使い込んでいた。
「なんてことを……」
「おがくんでいれば、陽太のにをつけなくてもよかったんだ」
私は、目のの男に言葉を失った。
国彦はもう、静な判断ができる状態ではなかった。
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子を失う恐怖に取りつかれ、私と陽太の命をとしか見ていなかった。
国彦の目は血っていた。
そこには、私が見てきた穏やかな夫の姿はなかった。
「おがねば、保険は俺のものだ。そうすれば子は俺のものになる」
私は震える声で言った。
「あなたは子に騙されているのよ」
国彦は首を振った。
「子は唯をくしたしみを埋めてくれたんだ。俺には子が必なんだ」
そう言うと、国彦は突然、懐から刃物を取りした。
私はずさった。
「何をするつもり?」
「こうするしかないんだ」
「やめて。来ないで」
国彦はゆっくりちがった。
私は逃げようとしたが、体がうようにかない。、薬を盛られていた響なのか、に力が入らなかった。
国彦は刃物を握ったままづいてくる。
「今おがんでも、病気を苦にして自ら命を絶ったことにできる」
「そんなこと、うまくいくわけないわ」
「そううか。じゃあ試してみようじゃないか」
その顔は、何かに取りつかれたようだった。
私は壁際に追いやられ、逃げを失った。
「やめて。目を覚まして」
「おさえいなければ、すべてうまくいくんだ」
国彦が刃物を振りげた。
もうだめだ。
そうった瞬だった。
「警察だ!」
玄関の方からきな声が響いた。
次の瞬、数の警察官がリビングへ踏み込み、国彦にびかかった。
国彦は抵抗しようとしたが、すぐにへ押さえつけられた。