"214号室の沈黙" 第4話
の貯槽を調べた警察官たちは、まずのをすべて抜き、内部を確認することにした。
1999119。
貯槽の排が始まった。
作業は1がかりだった。1万Lのがゆっくりと排され、夕方になる頃には、底に約30cmほどの濁った液体が残るだけになった。
警察官は防護を着て、慎にタンクのへ入った。
内部は暗く、湿った属の匂いが漂っていた。元の液体は濁り、懐灯のを反射していた。
最初に見つかったのは、青い布の切れ端だった。
警察官はきを止めた。
それは清掃用具の布ではなかった。どこか制のに似ていた。
そのすぐくに、黒い髪の毛があった。
さらに底を調べていくと、爪のようなものが見つかった。
の爪だった。
警察官はただちにタンクからて、司に報告した。
現の空気が変した。
1、鑑識チームが到着した。
専たちは貯槽の底を慎に調べ、見つかった物品を1つずつ収集した。青い布、髪の毛、爪、さな骨の破片。
それらは、の遺体の部だった。
発見されたものは法医学研究所へ送られた。
作業は困難を極めた。
苛性ソーダは組織のくを溶かしており、遺体はほとんど原形をとどめていなかった。
しかし、わずかに残った歯があった。
専たちはそれを、ゆり子の歯科記録と照した。
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結果は致した。
貯槽ので見つかった遺体は、方になっていた客係、ゆり子のものだった。
青い布は、ソナタホテルの客係が着用していた青い制の断片だった。髪の毛も、ゆり子のアパートから採取された櫛の毛と比較され、致した。
警察は結論をした。
ゆり子は殺害され、ホテルの貯槽に遺棄された。
犯は遺体を溶かすために、苛性ソーダを加えた。
計画は、ほぼ成功するところだった。
もし発見が数週遅れていれば、遺体はさらに損傷し、元確認は難しくなっていたかもしれない。
しかし犯は、1つのことを見落としていた。
タンクはきすぎた。
容量1万Lのに対し、加えられた苛性ソーダの濃度は遺体を完全に溶かすには分だった。さらにのからしいが流れ続け、苛性ソーダはめられていった。
そして214号のに混じった異常が、宿泊客の皮膚を傷つけ、事件を表に引きずりした。
警察は、犯を見つけなければならなかった。
捜査員たちは容疑者の範囲を絞り始めた。
誰がにがることができたのか。
誰が貯槽のをっていたのか。
誰が遺体をまで運びげることができたのか。
夜勤マネージャーは、への扉を含むホテル内の鍵を持っていた。しかし、ゆり子を殺すは見当たらなかった。
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目撃者たちは、彼が晩1階にいたことを証言した。気づかれずに遺体をへ運ぶことは難しかった。
勤マネージャーも鍵を持っていた。
だが、ゆり子が失踪した夜は勤務していなかった。妻と2の子どもと緒に自宅にいたことが確認された。
の従業員たちも調べられた。
料理、ウェイター、清掃員。ほとんどにはアリバイがあった。勤務していなかった者もいた。1階で働いていた者が、誰にも気づかれずへがるのは難しかった。
最に残ったのは、1だった。
今田忠雄。
彼は失踪した夜、ホテルで働いていた。
監カメラの映像では、ゆり子をきて最に見た物だった。
への扉を含む設備の鍵を持っていた。
貯槽のことをっていた。
そして、設備点検のためにへがる数ない従業員の1だった。
警察は忠雄を事聴取のために呼びした。
今田忠雄は、19991111に警察署へ呼ばれた。
取調の子に座った彼は、しうつむきがちだった。両を膝のでね、質問されるたびにく答えた。
取り調べは4続いた。
忠雄は、ゆり子の殺害について何もらないと言った。
「最に見たのは午1頃です。214号の球のことを伝えました。そのはへきました。午5まで作業していました。変なものは何も見ていません。
何も聞いていません」
捜査官は、なぜ以の聴取で214号の話を詳しくしなかったのかと尋ねた。