"災いの男、女だけの島" 第5話
吉助はそれ以尋ねませんでした。代わりに彼は観察を始めました。
彼はの周りをれることはできませんでしたが、そこからでもの様子を伺うことはできました。
女たちは驚くほど組織だって効率にいていました。
朝くへる組。畑を耕す農作業の組、子供たちを世話し教える組、そして富士が率いる見回りの組まで、全てが見事に分担されていました。
彼は特に彼女たちの力さに嘆しました。
女たちはい樽を軽々と運び、波のでも巧みにを操っていました。
彼女たちが交わす会話を聞きながら、吉助は彼女たちが使う言葉が基本には自分が使う言葉と同じ根を持ちながらも、数百に使われていたような古い語や言い回しが混ざっていることに気づきました。
彼女たちはまた自分たちだけの独自の文字を持っているようでした。
千代が事を包んでいた切れに、まるで漢字のように見える、しかし形を変化させたような記号がかれているのを見つけました。
どうやら彼女たちはの世界から隔絶されたに、古い文字を独自の簡略な文字として変化させ、仲同士だけの図として使っているようでした。
吉助は自分が持つ学者としての識でこの島を理解しようと務めました。
彼女たちは違いなくいを隔て、その過程で本とは全く異なる方向へと文を発展させたのでした。
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男なしで社会が完全に維持されているという事実は、彼が涯読んできた政にも載っていない、実に衝撃な現象でした。
彼はこの島の歴史と秘密に対し抑えがたい探求を抱きました。
彼の体は徐々に回復していきました。
彼はののさな空きで暇を見つけては体を鍛え、差しで濡れた着物を乾かしました。
破れたを繕おうとしましたが、針と糸がありません。
そんなある、千代が事と共にさなの筒を置いていきました。
そのには魚の骨で作った針と植物の繊維を撚った丈夫な糸が入っていました。
吉助は驚きと謝ので千代がっていった方向を見つめました。
さらに数が過ぎました。
吉助はの周りで見つけた薬で自分の傷を治療しました。
嵐ので負ったすり傷が痛んでいたのですが、幸い彼がる薬がこの島にも自していました。
彼は薬をで潰して傷に貼り、痛みは次第に引いていきました。
彼はこの島の豊かな実りに驚きました。
森は様々な果実や薬で溢れ、は魚で満ちているようでした。
それなのにたちの表はどこか暗く曇っていました。
彼女たちは何かを恐れているようでした。
特にが沈む頃になると皆が急いでに戻り、夜には犬の鳴き声つせず、はんだように静まるのです。
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そして毎朝、森の奥の古社に向かって何かをつぶやきながら祈りを捧げる姿が見られました。
この信仰は吉助がる神や仏教とは全く異なる、原始でい力を持っているようでした。
吉助はこの島の女たちが単に男がいないからではなく、何か力な掟と信によって統制されていることを直しました。
そしてそのには神と古社、そしてその信を執する老たちのような物たちがいたのです。
彼は自分がこの島の最もい秘密の淵に触れていることをじました。
そんなある、曇りがる午のことでした。
吉助はの軒でを眺めておりました。
その、の老婆が杖をつき、に濡れながらゆっくりと彼の方へ歩いてきました。
の女たちとは違い、彼女の面には警戒や敵がありませんでした。
彼女は吉助ののでち止まり、何も言わず彼をじっと見つめました。
その目はいを全て映してきたかのようにく静かでした。
吉助は直に彼女がこの島で最も位のい物、すなわち富士が言っていたば様であると悟りました。
彼は急いでちがり々とをげて誠を尽くしました。
お目にかかります。藩の代にて吉助と申します。
おばあ様は答えず、ただ彼を見つめるだけでした。