"中卒嫁の逆転婚礼" 第7話
奈々ちゃんはウェディングドレスのまま、しばらく子に座っていた。
私は隣に腰をろし、そっと彼女のを握った。
「ごめんね」
私がそう言うと、奈々ちゃんは首を横に振った。
「お姉ちゃんが謝ることじゃないよ。むしろ、教えてくれてありがとう」
「私は何もできなかったよ」
「ううん。お姉ちゃんが黙ってしてくれていたことも、今のことで全部分かった。私、気づけてよかった」
その言葉を聞いて、胸がいっぱいになった。
その、キャンセル料については何度か慎吾さん側とやり取りがあった。
慎吾さんたちは、どうにかして奈々ちゃん側にも負担させようとした。しかし、こちらが弁護士に相談すると伝えるたびに、向こうの態度はしずつくなった。
最終には、キャンセル料は慎吾さん側が負担することで決着した。
当然だとう。
破談の引きを引いたのは、あちらだったのだから。
から聞いた話では、慎吾さんのは「裁判にでもなったら世体が悪い」と、かなり慌てていたらしい。
どんなでも世体ばかり気にするたちは変だ。
それからしばらくして、奈々ちゃんは慎吾さんと完全に関係を断った。
慎吾さんは最初こそ、「奈々よりく結婚してやる」と息巻いて婚活に励んでいたそうだ。
しかし、その、慎吾さんの母親が倒れ、介護が必な状態になった。
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慎吾さんは実に戻り、仕事をしながら母親の介護をしているらしい。
驚いたことに、慎吾さんの父親は伝うどころか、別の所にを構えて1で暮らしているという。
学歴ばかり気にして結婚し、ピンチのには助けわない。
なんてたい族なのだろう。
奈々ちゃんがあのに嫁がなくて、本当によかった。
方で、奈々ちゃんはをかけてち直った。
破談直は、るく振るっていても、々ふと表を曇らせることがあった。ウェディングドレスを見ると辛そうに目をそらし、結婚式の話題になるとし黙り込んだ。
それでも私たち族は、急かさず、ただそばにいた。
「無理に元気にならなくていいよ」
私がそう言うと、奈々ちゃんは涙をこぼしながら笑った。
「お姉ちゃん、本当にお姉ちゃんでいてくれてありがとう」
その言葉だけで、私はこれまでしてきたことがし報われた気がした。
やがて奈々ちゃんは、友の紹介で会った男性と交際を始めた。
そのは奈々ちゃんより2歳で、穏やかで誠実なだった。料理が好きで、休みのには2で朝へくのが楽しみらしい。
々、良い材がに入ると、「お裾分けです」と言って私たちにも分けてくれる。
初めてそのに会った、私は何よりも彼の態度にした。
彼は奈々ちゃんの話を最まで聞き、私たちにも自然にをげた。
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学歴の話など切さず、私の仕事についても興を持って尋ねてくれた。
「フラワーアレンジメントって、の組みわせが難しそうですね」
その言だけで、私は泣きそうになった。
を尊するのに、難しい言葉はいらないのだ。
その、奈々ちゃんはその穏やかな男性と結婚した。
今度の結婚式は、派ではなかったけれど、温かいものだった。
会には笑顔があふれ、誰かの学歴や肩きが話題になることは度もなかった。奈々ちゃんはから幸せそうに笑っていた。
私はその姿を見て、胸の奥からほっとした。
あの、慎吾さんのに嫁がなくて本当によかった。
美悟も、仕事でとんとん拍子に昇し、忙しいが増えた。
それでも、に帰ってくると、私のしい商品を真剣に見てくれる。
「これ、絶対売れるよ」
「このわせ、すごくいいね」
「もうし価格帯をげてもいいんじゃない?」
そんなふうに、本当に真剣に考えてくれる。
私はそのたびにう。
本当に、いい夫に恵まれたな、と。
私のネットショップも、おかげさまでしずつ規模がきくなった。今ではスタッフを2雇えるくらいになり、自分1では回しきれなくなってきた。嬉しい鳴とは、こういうことを言うのだろう。
義両親とも、相変わらず仲がいい。
奈々ちゃん族ともよく会う。
私たち夫婦、義両親、奈々ちゃん夫婦で旅にくこともある。