"森で消えた夫の声" 第2話
そうった、ようやくTさんはルートへ戻ろうとした。
しかし、振り返った先に、見覚えのあるはなかった。
で鹿を追いかけているうちに、自分がどこまでんだのか分からなくなっていた。
Tさんは声を張りげた。
「Jさん! Sさん!」
森のに声が響いた。
けれど返事はなかった。
Tさんは焦り始めた。
来たを戻ろうとしたが、どのも同じに見えた。斜面の向きも分からない。登はすぐくにあるはずなのに、どこにも見えなかった。
Tさんはしばらく考えた。
っていけば、いずれをりられるのではないか。
そう判断し、斜面をり始めた。
しかし、その方角は登方面ではなかった。本来向かうべき側ではなく、Tさんは反対の方面へんでいた。
元は悪く、の根や岩がむきしになっていた。
しばらくんだ、Tさんのが滑った。
体が瞬浮いたようになり、そのまま急斜面を転がり落ちた。
背、肩、が何度も面に打ちつけられる。荷物の部がれ、いくつかは途で失われた。
最に、Tさんの体は岩に激突して止まった。
い衝撃を受け、Tさんはそので識を失った。
目を覚ました、周囲には沢の音が聞こえていた。
刻は1630分頃。
本来なら、すでにを終え、で自宅へ向かっているはずのだった。子どもの迎えにもかなければならない。
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Tさんは体を起こそうとした。
から血が流れていた。にも痛みがある。をかすと激しく痛んだが、まだ歩くことはできた。
「くりないと」
そうい、Tさんは沢沿いをることにした。
携帯話を取りしてみたが、波は入っていなかった。
が傾き、のはしずつ暗くなっていく。
Tさんは1ほど沢沿いをんだ。川がくなっている所にもを入れ、とにかくへもうとした。
やがてがり始めた。
持っていたライターでを起こそうとしたが、全が濡れていてはつかなかった。
辺りは完全に暗くなった。
こののは無理だ。
Tさんはそう判断し、ビバークできる所を探した。周囲を見回すと、きな岩が見えた。
Tさんは岩のそばにを寄せ、そこで夜をかすことにした。
族は配しているだろう。
奥さんはるだろうか。
子どもは待っているだろうか。
そんなことを考えながら、Tさんは再び携帯話を確認した。
やはり波はなかった。
目を閉じても、ほとんど眠れなかった。
その頃、JさんとSさんはTさんと流しないままを続けていた。
2は議にいながらも、Tさんが先に登へ着いていると考えていた。
しかし、登に戻ってもTさんはいなかった。
Jさんは携帯話を取りし、Tさんに話をかけた。
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つながらない。
周辺を探しても姿はない。
をじた2は、をめた所まで戻ることにした。
そこに、Tさんのは残っていた。
その瞬、2の表が変わった。
Tさんはからりていない。
何かが起きている。
JさんとSさんは警察に連絡した。
方、自宅では奥さんがTさんの帰りを待っていた。
18になっても帰ってこない。子どもの迎えは、代わりに奥さんがくことになった。
迎えを終えて帰宅しても、Tさんはいなかった。
奥さんは話をかけた。
しかし、つながらない。
が過ぎるほど、はきくなっていった。
21く、自宅に話が入った。
相は代警察署だった。
奥さんはその瞬、夫のに何かが起きたと悟った。
警察から、登仲のJさんとSさんが通報したこと、Tさんがまだしていないことを告げられた。そして捜索願いをすよう勧められた。
奥さんはTさんの母親にも連絡し、2で代警察署へ向かった。
顔面蒼のまま、奥さんと母親は警察署に到着した。
類を作成し、捜索願いを提した。
しかし、そのはすでに夜遅かった。
本格な捜索は翌から始まることになった。
811。
奥さんは自宅で、へ向かうべきか迷っていた。
自分で探しにきたい。
そうった。
だがに入った経験はなく、子どももまださい。自分まで遭難すれば、さらに迷惑をかけることになる。
にいることしかできない。
その無力ので、奥さんはTwitterを使って報を集めることをいついた。