"消えた母の 10 年地下室" 第3話
が経ち、太陽が傾き始めました。
ケントはお腹が空いてさらに激しく泣き始めました。
裕は仕方なくに戻り、息子にミルクを作ってやりました。
「配しないでください。きっとどこかから連絡が来ますよ」
拓也が慰めの言葉をかけました。
しかし裕のは募るばかりでした。
ミキがこんなに連絡もなしに姿を消すようなではなかったからです。
ましてやまれたばかりの赤ん坊を置いていくなんて。
夜になり、裕はついに警察に通報しました。
しかし、警察官の反応は気のないものでした。
「が連絡がつかないくらいで方届けをすのはしいといますがね。友達のにでも寄っているのかもしれませんし」
「違います。ミキは絶対にそんなじゃありません。赤ん坊を置いてどこかへくようなじゃないんです」
裕は声を荒げましたが、警察官はあまり刻に受け止めていないようでした。
「とりあえず届けだけは受理しておくが、あと 2 は待ってみるように」と言われただけでした。
に帰った裕はもできませんでした。
ケントは母親を探して晩泣き続けました。
ミルクをませても、おむつを変えても息子はずっとぐずっていました。
「ママ、ママ」
息子の鳴き声が静まり返った夜に響き渡りました。
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裕もつられて涙が溢れそうになりました。
ミキは体どこへってしまったのでしょうか。
翌朝、裕は学に話をかけ事を説しました。
「先、申し訳ありません。妻が方になりまして、しばらく休暇をいただきたいのですが」
は驚いて労いの言葉をかけました。
裕は普段から真面目な教師としてられていたのです。
「ではとりあえず数休んで奥さんを探してみてください。学のことは配いりませんから」
そのから本格な捜索が始まりました。
裕は再び警察署を訪れ、正式に方者届けを提しました。
今回は担当の刑事がし真剣に話を聞いてくれました。
「いつから連絡が取れなくなったんでしたかね」
「昨の午 2 頃です。バスターミナルからに取りに戻ると言ったきり」
刑事は丁寧に事聴取を取りました。
「最夫婦喧嘩をされたとか、何か特別なことはありませんでしたか?」
「いえ、全く。私たちは本当に仲が良かったんです」
「奥さんにに付きっている男性がいたとか、そんなことは?」
裕はわずちがって叫びました。
「ミキは絶対にそんなじゃありません」
刑事はを振って裕を落ち着かせました。
「失礼しました。ただ続き聞いているだけです。方事件ではあらゆる能性を野に入れて捜査しなければなりませんので」
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警察はミキの取りを追い始めました。
バスターミナルからまでのを辿り、所の々に聞き込みをし、周辺のの主たちに訪ねながら捜査をめました。
しかし何のがかりも得られませんでした。
1 週が経ち、裕は仕方なく田舎にいる母親に話をかけなければなりませんでした。
「母さん、ミキが……」
喉が詰まって言葉がませんでした。
「どうしたんだい?何かあったのかい?」
裕は泣き声混じりに状況を説しました。
話の向こうで母親の田ふみ子のため息が聞こえました。
「まあなんてことだろう」
ふみ子はすぐに京へ向かいました。
関節が痛くて歩くのも変でしたが、孫を放っておくことはできませんでした。
「配するんじゃないよ。ミキはきっと見つかるから。私が来てケントの面倒を見るからね」
翌、きな呂敷包みを抱えて京に着いたふみ子は、裕のやつれた姿を見て涙を流しました。
妻を失い放した息子と、母親を求めて泣く孫の姿に胸が張り裂けそうでした。
「母さん、どうしたらいいんでしょう?」
「まずはケントのことを考えないと。こんなにさいのにお母さんもいなくて」
ふみ子は孫を腕に抱き、あやし始めました。
息子は祖母の腕のでも母親を探して泣いていました。
「うちのケント、お母さんはすぐ帰ってくるからね。
おばあちゃんがいるから丈夫だよ」