"中卒の兄、結婚式で覚醒す" 第18話
彼はもう分に罰を受けたはずだ。
自分の愚かさを自覚し、全てのから見放され、に落ちた自尊を抱えてきていくこと。
それが彼にとっての最の罰なのだから。
さあ、義父様、こんなところで蹲っていないで席にお戻りください。
# 続き全文(文字化け・誤記修正、原文ストーリー完全再現)
敬はまるで幼い子供を諭すように優しく声をかけた。
しかしそのはもう披宴を続けられるような空気ではなくなっていた。
主役であるはずの義父は完全に打ちひしがれ、親族や関係者たちは悔とややかな線に包まれ、苦しい異様な沈黙が会を覆っていた。
その静けさを突き破ったのは、会入りから響いてきた慌ただしい駆けの音だった。
院!院先はどこですか?
慌てて声をげながら会にび込んできたのは、義父の病院制をに着けたの若い男性スタッフだった。
彼の顔は尋常ではないほど青ざめ、肩で激しく息を切らしている。
どうした?こんな所まで鳴り込んできて。
取り巻きの教授のが慌てて遮ろうとしたが、若いスタッフはそのを振り払い、にへたり込んでいる義父の元へ駆け寄った。
院、変です。先ほど国税局の査察部、通称マルサが病院経理部に踏み込んできました。
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な、なんだと?
義父が弾かれたように顔をげた。
その言に、会にいる病院関係者全員の顔が斉に青く変わった。
敬は静かに目を細めた。
真実はつだけではない。傲に振るい続けてきた義父が、ひた隠しにしてきたもうつの裏の顔が、今まさにのにさらされようとしていた。
マ、マルサ?バカな。なぜ国税局がうちに?
に座り込んだままの義父は目を見き、切り声をげた。
国税局査察部・通称マルサは、悪質な脱税事件を専に調査し、必に応じ制捜査も辞さない国権力だ。
その名を聞いただけで、ろ暗い事のある経営者は震えがると言われている。
黒っぽいスーツを着た数の捜査員が、ダンボール箱を抱えて気に経理部に押しかけてきたんです!
駆けつけてきたスタッフは息も絶え絶えに叫んだ。
庫はすでにけられ、パソコンの内部データも全て抜き取られています。
捜査員のから、請け業者からの違法なリベート、棟建設に絡む裏作という言葉がはっきり聞こえました。
義父の顔は青ざめるという次元を超え、気へと変わり果てた。
会は先ほどまでの切ない空気が変、蜂の巣をつついたような騒ぎになった。
裏作だと?違法なリベート?
あの額医療器の導入は院が私腹を肥やすためだったのか?
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脱税額によっては違いなく逮捕だぞ、病院の続すら危ういじゃないか。
列席していた病院関係者たちが次々と鳴をげ、混乱に陥り始めた。
先ほどまで義父を素らしい院だと持ちげ、その権威の傘ので敬をあざ笑っていた取り巻きの教授たちは、のひらを返すように顔を変え、義父に詰め寄った。
院、体どういうことですか?々に内緒でそんな犯罪にを染めていたというのですか?
らんわ!私は何もらんぞ。経理の奴らが勝にやったことだ。
義父は狂ったように首を振り、必に言い逃れようとした。
しかしその見え透いた嘘を信じる者など、この会にもうもいなかった。
ふざけるな。経理だけでこれほど莫な裏を作れるわけがないだろう。
えーい、れろ!々まで共犯だと疑われたらどうする?
すぐに病院へ戻って、自分の潔を証する証拠を集めるんだ。
医師たちは散消するように義父のそばかられていった。
にはの保証のためスマホを取りし、「もしもし弁護士先ですか?実はうちの院が……」と声で話をかけ始める者まで現れた。
絶対な権力で周囲を支配してきた男の、あまりにも惨めな末だった。
お、おら待て!私を見捨てる気か?
私が今までどれだけおたちの研究費に便宜を図ってやったとっているんだ。
義父が裏返った声で叫ぶと、教授のが徹な線で見ろし言い放った。