"父の残した翼" 第4話
つつのピースが私のので最悪の形に組みわさろうとしていた。
信じたくない。私がした、あんなに優しかった直さんがそんなことをするはずがない。
きっと何かい事があるに違いない。
だからこそ私は真実をらなければならない。
例え、それが私のを打ち砕くような事実だったとしても。
私は購入したばかりの型カメラを母の部の本棚に置かれた父の写真の裏にそっと隠した。
レンズが部全体を見渡せる角度になっていることを確認する。
臓が激しく打ち鳴らされていた。
夫を盗撮するなんて罪悪で押しつぶされそうだったけれど、もう戻りはできない。
母を守るため、そして私自のを取り戻すために。
夜が静かに更けていく。リビングの計の針がカチカチと無常にを刻んでいた。
私は祈るような気持ちで、夫が母の部のドアをける瞬を待っていた。
隠しカメラを仕掛けた翌朝。私はほとんど眠れないままキッチンにっていた。
窓から差し込む朝のが夜けに眩しく目に染みる。
昨夜、夫の直はいつも通り夜に汗だくで母の部から戻ってきた。
そして私の寝顔を確認すると、すぐにシャワーを浴び、何事もなかったかのように隣で寝息をて始めた。
その背を見つめながら私は、言いようのない恐怖と夫への審で体をくしていた。
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あの優しい笑顔の裏に体どんな顔が隠されているのだろう。
朝の席で私は努めてるく振るまった。
「お母さん、よく眠れた?」
私の問いに母の佐藤け子は瞬、直さんの顔を伺うように線をかし、々しく頷く。
「ええ、なんとか」
その怯えたような態度が私の胸をナイフでえぐるように痛めつけた。
ただ直さんはそんな母の様子には全く気づかないふりで穏やかに言った。
「母さん、顔がいいですね。昨夜のマッサージが効いたかな。ゆみも配しすぎだよ。僕たち 3 はもう族なんだから」
「族」という言葉がひどく空しく聞こえた。
朝の、直さんが会社へかけるのを見送ってから私はつのことをいした。
結婚式で親戚から頂いたご祝儀のことだ。かなりの額になるはずで、まだ理できていないままリビングの棚の引きしにしまってある。
母の介護費用や今の活のためにもくに預けておきたかった。
私は引きしをけ、い封筒がいくつも入った箱を取りした。
つつ丁寧に封をけてを確認していく。
父方の親戚や私の数ない友たちが、私たちのを祝ってくれたのこもった贈り物だ。
しかし全ての封筒を確認し終えた、私は呆然とした。が空っぽなのだ。
全ての祝儀袋からお札が抜き取られ、ただの切れだけが残っていた。
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血の気が引いていくのが分かった。
このにいるのは私と母と直さんの 3 だけ。母は子でこの引きしをけることすらできない。
では誰が…… 考えたくなかったけれど、答えはつしかなかった。
私は慌ててスマートフォンを取り、仕事の直さんに話をかけた。
「もしもし」
「ゆみ、どうかしたのかい?そんなに慌てて」
話の向こうの夫の声はいつもと変わらず穏やかだった。
私は呼吸をして努めて静に尋ねた。
「あなた、リビングの引きしに入れておいたご祝儀のこと、何からない?」
「ああ、ご祝儀のことかい?もちろんっているよ」
直さんのあっけらかんとした返事に私はしだけ堵した。
きっと私がらないどこか全な所に移してくれたのだろう。
「よかった。が全部なくなっていたからびっくりして。どこかに保管してくれたのね」
しかし、続く彼の言葉に私の臓は氷で満たされたようだった。
「うん。僕が預かって、もう僕たちの共通の座に入しておいたよ。切なものだからくに預けた方がいいとってね。君に言うのを忘れていてごめん」
嘘だ。私は今朝、計のためにその共通座の残をネットバンクで確認したばかりだった。
残は 1 週から 1 円とも増えていなかった。
もし彼が本当に入したのなら、数万円単位で増えているはずなのだ。