"旅行中の夫に告げなかった葬儀" 第3話
何度も話したんだけど」
私は息をのんだ。
「実は、優斗とお義母さんは旅にっていて」
「旅? しかも、あゆみちゃんたちを置いて、お母さんと2で?」
話越しでも、菜さんの驚きが伝わってきた。
「優斗には言お灸を据えたいところだけど、今はいろいろやることがいの。あゆみちゃん、連絡を取れる?」
「私からも優斗に連絡してみます。取れたら、すぐそちらへ向かいます」
「ありがとう。お願いね」
私は話を切ると、すぐに優斗へかけた。
同に、と自分の支度を始めた。けれど優斗はなかなかない。何度も何度もかけ続け、ようやくつながったのが、第1章の話だった。
そして優斗は、私の話を聞かずに話を切った。
私はメッセージを送り続けたが、既読にはならなかった。
その、私ので決が固まった。
もう、これ以振り回されない。
私はを連れ、菜さんの待つ義実へ向かった。
義父は脳梗塞だった。
発見されたにはすでに厳しい状態で、菜さんと私が駆けつけた、病院の空気はく張り詰めていた。
菜さんは何度も義母と優斗に連絡した。だが義母の携帯は対応ではなく、優斗にもつながらない。私も何度も話し、メッセージを送った。
それでも返事はなかった。
義父は、そのまま息を引き取った。
菜さんは病で泣き崩れた。
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私はを抱きしめながら、何も言えなかった。
優斗と義母が旅を楽しんでいるに、義父の葬儀の準備はんだ。
喪主は菜さんが務めた。私はできる限りのことを伝った。弔問客への対応、類の確認、の世話。息つく暇もなかった。
葬儀には義父の会社関係者も来た。
優斗は義父のコネで今の会社に入っていた。そのため、参列者のには優斗の司や同僚もいた。彼らは、優斗と義母の姿がないことに気づいていた。
「息子さんは?」
そう聞かれるたび、菜さんはく答えた。
「連絡が取れません」
私はその横でをげることしかできなかった。
葬儀は静かに終わった。
義父は、から遺言を用していた。菜さんは弁護士と緒に内容を確認し、私にも必な範囲で説してくれた。
「お父さん、ちゃんと分かっていたんだとう」
菜さんは疲れた顔で言った。
私は何も言えず、ただ頷いた。
それから1週が過ぎた頃、私と菜さんが義実で慌ただしくしていると、私のスマホが鳴った。
画面には優斗の名が表示されていた。
通話にると、優斗は番鳴った。
「おい、あゆみ。迎えに来いって言ったのに、すっぽかしやがって。体どこにいるんだ?」
私はく息を吸い、淡々と答えた。
「あなたの実にいるわよ」
「は? 俺の許もなく、なんで勝に実にいるんだよ。
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母さんを送るついでに迎えにってやるから、そこにいろ」
優斗はまた、自分の言いたいことだけを言って話を切った。
約1、優斗と義母が義実にやって来た。
リビングに入ってきた優斗は、私を見るなり偉そうに顎をげた。
「はい、迎えに来てやったんだから、さっさと帰るぞ。旅で汚れ物だってたくさんあるんだから洗濯しろ。夕飯も久しぶりにがべたいから、さっさと作れ」
その横で義母は、眉にしわを寄せて私を見た。
「まったく、がいない隙にがに来るなんて。どうせお父さんに媚を売りに来たんでしょう? いやらしい嫁ね」
私はをかなかった。
代わりに、菜さんがちがった。
「そっちこそ、今まで何をしていたのよ。あれだけ連絡したのよ」
菜さんの声は、たく鋭かった。
優斗は嫌そうに顔をしかめた。
「なんだよ。姉貴には関係ないだろ。仕事、仕事で親孝もしない姉貴と違って、俺は母さんと旅にっていたんだよ」
義母も慌てて続けた。
「そうよ。優斗は優しい子だから、私のことをってくれて。なんでそんなにるのよ。お父さんやあなたにもお産を買ってきてあげたのよ」
菜さんは2をまっすぐ見た。
その表には、もうりを通り越したたさがあった。
「あなたたちが旅で楽しんでいる、お父さんは脳梗塞で1苦しみながらくなったのよ」
リビングの空気が止まった。
優斗のが半きになった。