"家族だけと言われた元日の逆転" 第8話
隣で正が、静かに勝利の笑みを浮かべて私のを見守ってくれている。
『母さん、お願いだ……っ! 撤回してくれ! 今すぐていけなんて言われたって、俺たち、これから体どこにめばいいんだよ!?』 「それは、あなたたち『族だけ』の問題でしょう。私はもうあなたたちの族ではないのだから、どこにもうがで野宿しようが、私には切関係のないことだわ」
すると、話の向こうでガタガタときな音がして、の切り声が聞こえてきた。
『健吾、私に貸して!!』
話がに代わった。
『お、お母様!! お願いします!! あののことは、本当に、本当に申し訳ございませんでした!! どうか、私たちの無礼を許してください!!』
の声は、朝の傲な態度とはまるで別のように、完全に泣き声になって震えていた。
「でもさん、あなたははっきりと『族だけ』とおっしゃいましたよね。あなたのご両親とは族で、私たちのことは族ではない、と」 『ち、違うんです!! あれは、うちの母が急に来ていたから、お母様に余計な気を遣わせてはいけないとって……本当はお母様のことも、切な族だとっています!!』 「気を遣う? 族ので、そんな余計な気を遣う必があるのですか? それともやはり、私たちは気を遣わなければならない『』だったのかしら?」 『そんなことありません!! お願いします、このマンション、私たち本当に気に入っていて……ここから今すぐるなんて、絶対に無理です!!』
の必の懇願がスピーカー越しに響いたが、私のは1ミリもかなかった。
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「それは本当に残ですね。でも、族ではない赤のの宅問題に、私がこれ以関わるのはおかしいでしょう。あなたが今朝、私に教えてくださったのよ? 『族だけが切だ』ってね」 『お母様……ううっ……』
の激しい咽び泣きが話越しに聞こえてくる、今度はさらに別の、酷く揺した声が割り込んできた。の母親だった。
『あの、岡崎さん……!』
先ほどリビングの奥から「作りのおせちなんておいわね」と声を張りげていたあの横柄な態度は、どこにもなかった。声は激しく震え、らかにパニックを起こしている。
『先ほどは、その……変失礼なことを申しげまして……! 名料亭のおせちだなんて、あれは本当に、私の軽率な発言でした……!』 「あら、そうだったんですか? 私は別に、そんな言葉ちっとも気にしていませんよ」
もちろん真っ赤な嘘だ。あの侮蔑の言葉は、私の胸にく刺さっている。でも、それをこの欲な女に見せる必は切ない。
『岡崎さん、どうか娘のことを……どうか許してやってください……! まだ若くて、社会の仕組みも何も分かっていなくて……!』 「若いからといって、正に実の親を払いにして、の尊厳を傷つけていい理由にはなりませんよ。それに、これは私と息子夫婦の問題です。族ではないあなたが、をすことではありません」
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『そんな……せめて、何か償いをさせてください……!』 「それなら、あなたたち『族だけ』で解決してください。さんのご族は派でお持ちなのでしょう? なら、娘さん夫婦のしい引っ越し先や数百万の違約くらい、あなたたちが本当の族として、全額して助けてあげればいいじゃないですか」
私の酷な宣告に、の母親は完全に言葉を失い、絶句した。私たちは族ではないのだから、助ける義理などこれっぽっちもないのだ。
話が再び、健吾に戻された。
『母さん、頼む……! 俺が本当に悪かった! もから反省してるんだ! だから……!』 「健吾。あなたは今、私に向かって『族ではない』と言ったのよ。その言葉がどれほどいものか、本当に理解していますか?」 『理解してる……本当に俺が馬鹿だった、悪かったんだ!!』 「いいえ、あなたは何も理解していません。もし理解していたら、母親に対してあんな残酷な仕打ちはできなかったはずです。あなたがこれまで、どれだけ私の力によって尽くされ、支えられてきたか分かっていますか? 教育費、これまでの活費、宅購入の際の莫な援助、そして今回のマンションの元保証……すべて、私は親としてのから、黙ってで支えてきました。それを、謝していると言いながら、なぜ正の朝に払いにできたのですか? なぜ私の作ったおせちを、あんなに踏みにじることができたのですか?」