"大晦日の離婚届" 第4話
画面に図が表示され、1つの青い点が点滅を始めた。
自宅からで15分ほどの所。宅の角にその青い点は静止していた。俺は画面を2本の指できく拡した。
(……ホテルだ)
そこは、元でも名なラブホテルがち並ぶエリアだった。刻は午230分。パートが休みのはずの平の真っ昼に、妻のがそこに止まっている。
が刻みに震え、スマホを握る指にわず力がこもる。だが、公認会計士として俺は数字とデータしか信じない。データは嘘をつかない。俺はアプリの「過1週の移履歴」のボタンをタップした。そこには、さらに衝撃な事実が然と記録されていた。
先週の曜、午2から午5まで同じホテル。 先週の曜、午130分から午430分まで同じ所。 今週の曜も、同じ所に3。そして、今も。
週に2回から3回、みさきは確実にそのホテルに赴き、午の数をそこで滞していたのだ。これは偶然などでは断じてない。
「所、丈夫ですか? 顔が悪いですが……」
デスクにづいてきた田が、配そうに俺の顔を覗き込んだ。俺はスマートフォンを素く伏せ、無理に声をえた。
「ああ、し疲れただけだ。問題ないよ」 「無理しないでくださいね」
田が自分のデスクに戻るのを見届けた、俺は再びスマホの画面に目を落とした。
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青い点はまだかない。午5、俺は田に「用事がある」とだけ伝え、事務所を退してにび込んだ。
15分、俺はGPSが示すホテルの現に到着した。しれた肩にを止め、エンジンを切る。周囲を見渡すと、見覚えのあるいコンパクトカーがホテルの平置き駐に止まっていた。みさきのだ。
俺は助席のグローブボックスから、仕事の調査用に使っている望レンズ付きのカメラを取りし、両でしっかりと構えた。
30分が過ぎた、午530分。ホテルのいガラスの入りから、2のが寄り添うようにしててきた。1は、いブラウスを着たみさきだった。
そしてその隣で彼女の肩を抱いているのは、30代半から40代半に見える、背のいスーツ姿の体格の良い男だった。みさきはその男の腕に嬉しそうに絡みつき、満面の笑顔で男を見げている。
俺の界がりで激しく歪んだ。だが、徹なマシーンのように、俺はカメラのシャッターを何度も切り続けた。みさきの顔、男の顔、2が親密に距を縮めて歩く姿。すべてをレンズに収めていく。
2は駐でそれぞれのに乗り込んだ。男のは、黒い級セダンだった。俺はそののナンバープレートも確に撮した。
みさきのがきすのを確認し、俺は別のルートを使って彼女より先に自宅へと急した。
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何わぬ顔でリビングのソファに座り、妻の帰宅を待つ。
午7、玄関のドアがき、みさきがスーパーの袋をげてリビングに入ってきた。
「ただいま。ごめんね、買い物してたら遅くなっちゃって」 「お帰り。遅かったな。パートは残業だったのか?」 「あ、うん。今はがりなくて、午からもちょっと伝ったの」
平然と嘘をねる妻。パートは休みだった。倫相と3もホテルにいたのだ。
「そうか。疲れただろう」 「ちょっとね。でも丈夫」
みさきは健気に笑ってみせた。その笑顔の裏で、の男に抱かれていたのだとうと、激しい嫌悪が込みげる。俺は自の斎に籠もり、パソコンをいて今撮した写真を理した。そして、デスクトップにしいフォルダーを作成し、名を打ち込んだ。
『証拠』
会計士として、俺はっている。倫の慰謝料請求や婚調を利にめるには、ので問い詰めるのではなく、複数回にわたる決定な貞為の証拠と相の確な元が必だ。
(すぐには問い詰めない。半、俺は何もらない完璧な夫を演じ続けてやる)
暗の斎で、俺は静かに復讐の計画を案した。
GPSの履歴を確認してから1週が経過した。俺は毎、みさきの帰宅を記録し、会話の内容を細かくノートにメモする活を完璧にこなしていた。
みさきは俺が何も気づいていないと完全に油断し、帰宅はさらに遅くなっていった。