"義母介護八年、離婚の夜に捨てられた私の逆転" 第3話
そこには、数ヶから私が集めていた証拠が入っていた。
隆の相は、真美という若い女性だった。彼が通っていたのホステスだ。
彼女の非公アカウントのスクリーンショットには、ブランドバッグの写真と緒に、こんな言葉が並んでいた。
「キモいおっさんからバッグゲット」「嫁と婚して私と結婚したいんだって」「介護員が欲しいだけなのにウケる」「だけ吸って適当にポイしよ」
私は画面を閉じた。
隆が聖母のようだと信じている女性は、彼の老を支える気など最初からなかった。
私はホテルをる支度を始めた。今、私はまで働いていたデザイン事務所へ向かう。
その、再び話が鳴った。
今度は隆ではなかった。
域包括支援センターからだった。
私はし息をえてから、話にた。
「さん、変なんです」
話の向こうで、担当ケアマネジャーの声が震えていた。
「たかしさんから連絡がありまして、お母様を今すぐ施設に預けたいとおっしゃっているんです。でも、事の契約も続きも何もありません。お母様も混乱されて、センターの入りで暴れてしまって……」
私は窓のを見た。
朝のはいつも通りいている。通勤する、信号を渡る、コンビニに入る。そので、私だけが別のへ歩きしているようだった。
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「申し訳ありませんが、私はもう親族ではありません。今のことは、息子である隆さんにお願いします」
ケアマネジャーは言葉を失ったようだった。
「ですが、さんが番事を分かっていらっしゃるので……」
「、私が全部やってきました。でも昨で終わりました」
私は静かに言った。
「これからは、隆さんが決めることです」
話を切ると、胸の奥がしだけ痛んだ。静子さんを完全に憎んでいるわけではない。むしろ、だとう気持ちもあった。
けれど、私はもう戻れない。
戻ればまた同じ獄が始まる。誰かのを理由に、自分のを差しすことは、もうしない。
タクシーは、都からしれたモダンなビルのに止まった。
「アトリエ佐々」
板のロゴを見た瞬、胸がくなった。これは、私が代に作ったものだった。
エントランスをくぐると、とインクの懐かしい匂いがした。
「失礼します」
奥のデスクから、髪混じりの男性が顔をげた。
佐々代表だった。
「さん。待っていたよ」
彼はちがり、私に歩み寄った。その目には、見しも、侮りもなかった。そこにあったのは、期待と敬だった。
「宅で送ってくれていたデザイン案、クライアントからも絶賛されているよ。特に介護用品のユニバーサルデザイン案。あれは現をっているにしか描けない」
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私はさくをげた。
「ありがとうございます」
「君のデスクは用してある。今から本格に戻ってきてほしい」
案内された席には、しいパソコンと画材がえられていた。
ここには、私の居所があった。
無能な主婦ではなく、介護臭い女でもなく、ひとりのデザイナーとして必とされている所。
私は子に座り、ペンをに取った。
久しぶりの触なのに、議とは迷わなかった。、介護のに続けてきたが、ちゃんと私のに残っていた。
その、またスマートフォンが震えた。
隆だった。
私は瞬迷ったが、席をち、湯へ移して話にた。
「何かしら。今、仕事なの」
「仕事? 笑わせるな。おみたいな社会のゴミが何の仕事をしてるっていうんだ」
背からは、静子さんの叫び声と、何かが割れる音が聞こえてきた。
隆は声を張りげた。
「真美ちゃんが来てくれたんだ。おと違ってのがるくなった。母さんのために特製のお粥も作ってくれてる」
私は黙って聞いた。
彼は自分を励ますように、私を侮辱し続けた。
「おはただの代わりだったんだよ。俺がで楽しくきるための留守番役だ」
「そう。よかったわね」
私が静かに答えると、隆は勝ち誇ったように話を切った。
けれど私はっていた。
料理などほとんどしない真美が作るものが、静子さんに通用するはずがないことを。
そして、見らぬ派な女性がに入ることで、静子さんがどれほど混乱するかを。