"切れた数珠の15年" 第4話
本田の顔から血の気が引いた。
「私は何もりません」
声は震え、目は泳いでいた。
は次の類をした。賄賂の追跡、犯隠避の疑い、共犯の能性が記されている。
本田の膝が崩れた。
は彼の目線にわせてしゃがみ、く言った。
「今話せば参考だ。黙れば共犯になる」
本田の唇が震えた。
やがて彼は、すべてをき始めた。
事件の夜、ホテルの総支配・園寺から無線で連絡が入ったこと。
真の黒い級セダンを、般用入ではなく貨物用エレベーターを使って搬するよう指示されたこと。
真は目を避け、ホテルを抜けしていた。
2、真のは戻ってきた。タイヤには赤いがべっとり付いていた。トランクからはを刺す化学薬品の匂いが漂い、その奥に臭い匂いが混ざっていた。
本田はそれを嗅いだ瞬、から力が抜けたという。
翌、園寺に呼びされ、分い封筒を渡された。
「1週以内にホテルを辞めろ。をいたらどうなるか分かっているな」
それが本田の証言だった。
はその供述をに、すぐ裁判所へ向かった。
真の自宅への捜索差押令状がたのは、け方4だった。
刑事たちは防弾ベストを着込み、都の層マンションへ向かった。真のペントハウスの玄関を破ると、広いリビングの窓際に真がっていた。
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シルクのガウンを羽織り、片にワイングラスを持ったまま、京の夜景を見ろしていた。
真はゆっくり振り返った。
元には、余裕の笑みがあった。
が錠を取りしてづくと、真は静かにグラスを置いた。
「ずいぶんがかかったね、さん」
その声には、恐れがなかった。
たい属が真の両を包み、カチリと鳴った。
警察署に連される頃には、真の義父が配した財閥系の弁護団が、すでに到着していた。
本当の戦いは、ここから始まるのだった。
取調のい机を挟み、と真が向かいった。
机のには、蓮華の写経の解読報告と、本田の供述が並んでいた。真の背には、黒いスーツを着た弁護が3っている。
主任弁護は、写経の報告を指で弾いた。
「15ものの裏の凹凸ですか。こんなものを証拠だと言うのですか」
彼はさらに分い封筒を取りした。には、蓮華が、精神科で診療を受けていたという記録が入っていた。
「蓮華さんには妄症状がありました。記の内容は妄患者の作り話にすぎません」
の眉にい皺が刻まれた。
老尼僧たちは、蓮華が精神科の診療を受けたことなど度もないと証言していた。記録はらかに怪しかった。
しかし主任弁護は、医療記録の真偽は法廷で争うべき問題だと言い、話を押し切った。
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次に弁護側は、本田の科記録を広げた。
賭博、詐欺、窃盗。並んだ項目を指でなぞりながら、主任弁護は言った。
「借まみれの科者が、警察に乗せられて嘘の供述をしただけです」
真は子にく座り、腕を組んでいた。が線を向けても、表1つ変えない。
「自分ので説しろ」
が言うと、真はゆっくりとをいた。
「確かに、パーティーの途で席をしました」
その言葉に、の目が鋭くなった。
「どこへった」
「自由庵の借を返すため、業者に会っていました」
真は、あらかじめ用していた供述を机に置いた。そこには、業者の名、所、署名まで記されていた。
用周到だった。
15よりもさらに、真のアリバイは精密に組みてられていた。
取調のでは、さらにきな圧力が始まっていた。
メディアが斉に報じた。
「権派弁護士を殺鬼に仕てげる警察の暴」
「証拠なき逮捕」
討論番組では元検事や評論が、警察の引な捜査を批判した。と捜査班の刑事たちの名や顔写真がネットに拡散され、族にまで脅迫話がかかるようになった。
やがて検察は、証拠分を理由に勾留請求を却した。
真は釈放された。
警察署の正をると、彼は報陣のでいハンカチを取りし、ゆっくり目元を拭った。
「私はくなった妹の名誉のために涯を捧げてきました。