"竹林の黒い水" 第2話
そこには、吉の証言が残されていた。
「夫の佐藤修はギャンブルに狂い、借まみれになりました。しまいには義両親の庫まで盗んで、若い女と夜逃げしたんです」
当の担当警察官のメモには、雑な字でこうかれていた。
申告者は精神パニック状態。の証言と致。事件として処理。
黒田は聞き込み記録をいた。
たちはをそろえて、修は酒癖が悪く、にだらしなく、女の噂もあったと証言していた。
しかし黒田は首を傾げた。
女のが具体にかれていない。名も、顔も、装も、誰1としてらない。
「田、佐藤修の女関係を洗い直せ。目撃者が1でもいないか徹底に探せ」
「解しました」
輩の田刑事がコンピューターに向かった。
黒田はそのでへ向かった。農から500mほどれたさなスーパーで、70代の主に聞き込みをした。
「佐藤修が女と逃げたところを見たはいますか」
主は顎をかいた。
「噂はしていましたが、直接見たというは聞いたことがありません」
「では、なぜ皆そう信じたのですか」
「修がもともと悪いやつだったからです。嫁さんが泣きながら言うもんだから、みんなそうなんだろうと」
さらに主は、12の夜に属がぶつかる音と鳴り声を聞いたと話した。
「ガチャンガチャンと、鉄の棒がぶつかるような音でした。
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夜の12は過ぎていました」
その直、田から話が入った。
「班、おかしいです。佐藤修の女関係は証拠がまったくありません。噂だけです」
黒田はハンドルを握り締めた。
斎藤吉は、12から嘘をついていた。
同じ、田は農くの帯でたな証言を得た。ある作業員は声を潜めて言った。
「佐藤満蔵さんは、のゴミを裏で埋めていましたよ。薬品や廃油です。正規に捨てるとがかかるから、裏をもらっていたんです」
農は、ただの農ではなかった。
のために毒を埋める所だった。
吉が病院で識を取り戻したと聞き、黒田は病へ向かった。
彼女は患者のまま、ベッドにもたれていた。目は泣き腫らしたように赤かった。
「刑事さん、義父母は本当にあんな姿で見つかったのですか」
「まだ調査です。いくつか確認させてください」
黒田が帳をくと、吉はさくうなずいた。
「夫は12に私を捨てました。義両親のおを奪い、若い女と逃げたんです。私は何もりませんでした」
彼女は涙を流しながら続けた。
「私は1で農を守ってきました。義両親がいつか帰ってくると信じていました」
その言葉は滑らかだった。
あまりにも滑らかだった。
黒田は、彼女のしみが本物に見えるほど練られていることに気づいた。
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3、科学警察研究所から報告が届いた。遺体発見点の壌は、般ではなく、濃度の毒化学廃棄物と確認された。
黒田は田に命じた。
「斎藤吉の融記録を調べろ」
2、田は類の束を持って駆け込んできた。
「班、毎決まった額が吉の座に入っています。送り主は隣の社たちです。12、1度も欠かさずに」
黒田は類を閉じた。
「宅捜索令状を請求しろ」
2001720午6、黒田は捜査チームを率いて吉のに踏み込んだ。
寝のクローゼットから、古い庫が見つかった。吉は震えるで化粧台の引きしから鍵を取りした。
庫のには、カビ臭い学ノートが2冊入っていた。
1冊目には、満蔵が法投棄で受け取ったの記録が並んでいた。
「1987312、耐寒性廃油、ドラム50万円」
「198856、化学、薬品カス30万円」
2冊目は吉の跡だった。
「19901、田正司30万円」
「19902、田正司30万円」
同じ名が毎繰り返されていた。
取り調べで、社の田正司は汗を拭きながら証言した。
「されていました。昔、廃棄物を法投棄した証拠を、あの女が握っていたんです。毎30万円、12で4320万円です」
吉はしばらく黙っていたが、やがて顔をげた。
「認めます。でも義両親のとは関係ありません。私はただ、きるためにやっただけです」
黒田は別の類を机に置いた。
農の融資類だった。保証欄には、逃げたはずの佐藤修の実印が押されていた。