"パリへ発った妻の代償" 第5話
婚。
その言葉はったよりかった。
45の結婚活。
子供が2いて、孫もいる。
簡単に割り切れるものではない。
誠郎は湯呑みのの緑茶を見つめた。
「正直に言えば、まだ迷っている部分もあります。何せ45ですから」
匠は黙って聞いていた。
「でも、こうもうんです。45のうち、なくともこの3は嘘のに成りっていた。もしかしたら、もっとからかもしれない。妻は別の男とにっている。私のを無断で持ちしている能性がある。そして帰ってきたも、何事もなかったかのように暮らすつもりでいる」
誠郎は静かに続けた。
「それを許してしまったら、私の45は何だったんだということになる。だから、筋は通すべきだとう」
匠の表に、静かな敬が滲んだ。
やがて2は協力することを決めた。
匠は父・広の遺産流用問題を追う。
誠郎は俊子との婚問題をめる。
相が2で組んでいるなら、こちらも2でくしかない。
匠が帰った、誠郎はノートの最のページをいた。
326、午9来訪。
そして、そのに初めてな文をき加えた。
「準備がった」
そのの午、誠郎は田法律事務所に話をかけた。3、退職の相談会で名刺をもらったことのある弁護士だった。
呼びし音が3回鳴ったところで、落ち着いた女性の声が応答した。
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「はい、田法律事務所です」
誠郎はほんの瞬だけ迷い、それからをいた。
「婚の件でご相談です」
その言葉をにした瞬、胸ので何かが1つ静かに区切られた気がした。
翌、327午10。
誠郎は田弁護士の事務所を訪れた。3ヶつけてきたノート、俊子のクレジットカード細のコピー、パリき航空便のメモをすべてテーブルに広げた。
田弁護士は資料を丹に確認し、鏡をして言った。
「藤堂さん、率直に申しげて、これは相当に利な状況です」
貞為の証拠。
定期預の正解約。
財産分与。
自宅の帰属。
田弁護士は1つずつ論点を理していった。
「奥様が帰国されるまで、絶対に態度を変えないでください。今まで通り何もらないふりを続けてください。準備がうに相に気づかれるのが1番まずい」
誠郎は頷いた。
次にへ向かった。
元ではなく、あえて2つ先の駅にある支を選んだ。俊子にられる能性を避けるためだった。
窓で本確認を済ませ、定期預の状況を照会する。
結果は予通りだった。
3座のうち2座が、昨7と11に解約されていた。
額は計1200万円。
振込先は、誠郎のらない座だった。
おそらく俊子が自分名義で設した別座だろう。
1200万円。
誠郎が20以かけてしずつ積みててきた、老の備えだった。
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そのを、妻は黙ってかしていた。
駅のベンチに腰をろし、誠郎はしばらくけなかった。
りはあった。
だが、それ以に虚しさがあった。
45、この女のために働いたのだ。
そううと、胸の奥がたくなった。
それから数、誠郎と匠はそれぞれの戦で準備をめた。
誠郎は田弁護士と2度目の面談をい、婚調の申して案を確認した。申しての理由は、貞為と婚姻を継続しがたいな事由。慰謝料請求、1200万円の返還請求、自宅の維持についても方針を固めた。
田弁護士は淡々と言った。
「藤堂さんのケースでは、3つの柱があります。1つ目は貞為に対する慰謝料。2つ目は1200万円の正持ちしの返還。3つ目は自宅の帰属です」
「このは、私が建てたです。子供たちを育てただ。放すつもりはありません」
「もちろんです。そのために今からを打っておきましょう」
方、匠も税理士としての専識をかしていた。
母の相続の産登記簿を法務局で取得し、母名義だった3のが、母のに広名義へ変更され、そのすべて売却されている経緯を確認した。
売却額はおよそ8000万円。
匠はそれを表計算ソフトにまとめた。
母の。
産の名義変更。
売却。
代の入。
そこから流れしていく支。
数字は嘘をつかない。
数字の流れは、広が母の遺産を計画に流用していたことを示していた。