"義母が家を売った日" 第5話
その、気分転換になればとったのか、社は義母に自分の娘が結婚することを話した。
「今度、娘が結婚するんです。ぜひ結婚式に招待させてください」
義母は久しぶりにるい顔をした。
「そうなのね。もうあの子も結婚するようなになっていたのね。楽しみだわ。お相はどんななの?」
社は嬉しそうにスマートフォンを取りした。
画面に映っていたのは、元夫だった。
義母はそので揺を見せなかった。
勝にくのはまずいと判断したのだろう。写真に当たり障りのないを返し、そのを終わらせた。
社が帰ったあと、義母は私にすべてを話してくれた。
「まさか、あの子が……」
義母は自分の息子が友の娘にをしていた事実に、を抱えた。
私は義母のに座り、落ち着いて言った。
「まずは、その娘さんに倫している自覚があるか確認しましょう。もし独だと騙されているなら、社さんにも連絡します」
義母は顔をげた。
「もし、既婚だとっていたら?」
「その、社さんにはこちらから連絡しません。でも、娘さんにも慰謝料請求します。そこから社さんに話がったは、事実を伝えます」
義母はきくうなずいた。
「いいのね?」
「はい。もしその子も倫だと分かっているなら、しっかり責任を取るべきです」
ただ、義母の震える姿を見て、私はのどこかで願っていた。
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どうか、その娘さんが騙された被害者であってほしい。
そのの確認で、元夫は独だと嘘をついて、その女性と付きっていたことが分かった。
だから私は、元夫が婚に満してをたあと、社へをした。
、直接会って話をした。社は何も悪くないのに、何度もをげてきた。豪華な菓子折りまで持参し、娘も被害者のはずなのに、最まで申し訳なさそうに謝っていた。
「こちらも彼を訴えます」
社はりを抑えながら、そう言った。
お得様の社令嬢にをし、しかも独だと嘘をついていた元夫。
それは、当然変なことになるだろう。
これで復讐は終わった。
そうっていた。
けれど、元夫からの連絡はそのも何度も続いた。
「分かった。誰も悪くないんだ」
あるは、妙にるい声でそう言った。
「おは今も母さんの世話を見てやってるんだろ? じゃあ、まだ俺の族だよ。緒に暮らそうよ。あんなボロじゃなくて、俺のアパートに来てくれ。洗濯物も溜まってるんだよ」
あまりにも勝で、私は言葉を失った。
何度着信拒否にしても、そのたびに違う番号からかけてくる。
結局、私たちは登録した番号以からの着信をすべて拒否する設定にした。
それでようやく落ち着いた。
そうっていたある、玄関の扉が突然ガチャガチャと鳴り始めた。
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インターホンが何度も鳴った。
続けて、玄関の扉がく叩かれる。
私は義母と顔を見わせた。
「おい、鍵けてくれよ。迎えに来たぞ」
玄関の向こうから、元夫の声が響いた。
背筋がたくなった。
こんな状況で扉をけるわけがない。私はスマートフォンを握りしめ、義母がうなずくのを確認してから、インターホンに応答した。
「何の用事?」
「だから迎えに来たって。く鍵けてくれよ」
元夫は当然のように言った。
「専業主婦なのに、ずっと母さんの面倒見てただろ。そろそろ俺があげた慰謝料も尽きる頃だろうし、また養ってやろうとってさ。ほら、く引っ越しの準備してくれよ」
頼んでもいないのに、慰謝料を「あげた」と言う。
養ってやると言う。
もはや元夫は、私には未のき物に見えた。
義母も同じ気持ちだったのだろう。子で私のろにづき、震える声で言った。
「必ないわ。私たちは2で暮らしていくの。体、おはもう息子じゃないわ。どの面げて来たの。さっさと消えてちょうだい」
元夫は扉の向こうで笑った。
「はあ? なんだよその言い方。稼げない2で緒にいたってしょうがないだろ。助けてやるって言ってるんだから、素直に鍵けろよ」
次の瞬、玄関が先ほどよりく叩かれた。
ドンドンという音がに響く。
その音のあと、元夫がにい声でつぶやいた。
「親父の遺産か」
私はわず息をのんだ。