"「柿の木だけは切るな」――庭から出た四人の遺骨" 第13話
夜の病棟と護師の告発
勾留請求が却されるまで、残り数。 渡辺は警察帳を返納させられ、職処分を提とした自宅待を命じられていました。
たいがりしきる夜。 傘も差さずに学病院の通用のにっていた渡辺のに、のにコートを羽織ったの女性が姿を現しました。 が入院している最階の特別病棟で、主任護師を務める伊でした。
「渡辺さんですね……」 伊は周囲を警戒しながら、ポケットから本のさなUSBメモリを取りし、渡辺の濡れた掌に押し込みました。
「病院にられたら、私は確実にクビになります。 でも……テレビで、あの子どもたちの蓋骨の写真を見ました。 あんなさな子たちの命を奪った怪物を、病気のふりをして匿うなんて、護師としての良がどうしても許せませんでした」
渡辺は息を呑み、ので型のパソコンをいてメモリを読み込みました。 画面に再されたのは、病の窓からスマートフォンで撮された、鮮な画ファイルでした。
そこには、昼の法廷や取調で見せていた「認症で寝たきりの老」の姿など、微もありませんでした。
郎は酸素マスクをに投げ捨て、病の絨毯のを力い取りでスタスタと歩き回っていました。
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片でタブレットを操作して株の相をチェックし、もう片方のでに当てた携帯話に向かって、声で鳴り散らしていたのです。
『おい本! の朝番の便で、スイスの座から資を全額引きせ! 勾留請求さえ却されれば、警察はもうしできない! ボケた寄りの芝居なんぞ、赤子のをひねるより簡単だわ! ガハハハハ!』
司法と全国民を嘲笑い、自作自演の発作を演じていたかぬ証拠映像でした。
「伊さん、ありがとう……! あなたの勇気が、あの子たちを救ってくれた!」
さらに同じ夜、科捜研の分析からも、奇跡のような吉報がび込んできました。 柿のの根元から掘りされたのから、密閉状態で奇跡に腐敗を免れていた、組の革製園芸袋が発見されたのです。
袋の内側からは郎の皮膚細胞とDNAが。 そして、袋の側の甲の部分に染み付いていた黒ずんだ染みからは――母親の子さんと、末っ子の美央ちゃんの混ざりった血液反応が、完全に検されたのです。
凶器を振りろした際、返り血を浴びた袋を、は遺体と緒にの底へ投げ捨てていたのでした。
「揃った……!」 渡辺は画面を握りしめ、夜のに向かって咆哮しました。
偽りの病気、捏造されたアリバイ、そして決定な返り血の物証。
悪魔の首を締めげる最の鎖が、完全に本につながった瞬でした。