みかん小説
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"「柿の木だけは切るな」――庭から出た四人の遺骨" 第7話

老いた悪魔の笑

都の超等にそびえつ、入居だけで数千万円をらない最級老ホーム。 その最階にある特別個のドアを、渡辺はの部とともにノックしました。

ドアをけたのは若い私設秘でした。 部の奥、全面ガラス張りのパノラマウィンドウのには、級な絹のガウンを羽織り、子に座った郎が待ち構えていました。 窓のには、に広がる京の摩楼が夕に染まって輝いていました。

「何の用かね、警察が」 はにした象の杖を軽く鳴らし、傲な笑みを浮かべました。

渡辺は無言のままテーブルへ歩み寄り、枚の写真を叩きつけるように並べました。 掘り起こされた体の遺骨の写真と、部の砕骨折を克に示す解剖図でした。

「あなたの敷の庭、齢の柿のの根元から、に失踪した佐藤子さんとの娘さんの遺骨が発見されました。 因は、部への執拗な打撃による蓋骨砕骨折です」

は写真にチラリと目を落とすと、眉ひとつかさずに先でせせら笑いました。

「それが私と何の関係があるのかね? あの女たちは、私の庫からを盗みして男と夜逃げしたんだ。 そんな汚い連が、なぜ私の庭ののからてくるのか、それこそ警察が調べるべきことだろう」

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「彼女たちは歩もへていませんでした! 盗まれたとされる貴属も、着替えも、すべてあの穴のに埋まっていた!」

渡辺が歩踏み込んで鳴ると、は象の杖でをドンと突き鳴らしました。 その濁った瞳に、剥きしの凶暴なが宿りました。

「無礼なを利くな! 私は涯を教育に捧げ、国の勲章まで授与されただぞ! 貧しい母子にれを貸してやり、仕事まで与えてやった恩を、棒呼ばわりする気か! 体を埋めたのが誰だからんが、私のを汚された被害者は私の方だ! 証拠もないのに功名で寄りを脅迫するなら、今すぐ警察庁官に話を入れて君のクビをばすぞ!」

罪悪どころか、片の揺すらありませんでした。 殺害した母娘を「潔な棒」と罵り、自らを被害者として位置づけるその歪んだ精神構造。

「……さん、ひとつだけ教えてください」 渡辺はりを押し殺し、静かに問いかけました。

「あなたはなぜ、子どもたちに『柿のだけは絶対に切るな。切った者は相続権を剥奪する』という異様な遺言状を残したのですか?」

の顔から、瞬だけ嘲笑が消えました。 しかし、すぐに元を醜く歪め、たい吐息を漏らしました。

「私の庭のをどうしようと、私の勝だろう。 帰れ。これ以騒ぎてるなら、弁護士を呼んで名誉毀損で訴えてやる」

秘がドアをけ放ち、刑事たちを退させようと促しました。 閉ざされゆく扉の隙から見えたの顔は、法の網の向こう側にする怪物のそれでした。

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