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"「柿の木だけは切るな」――庭から出た四人の遺骨" 第6話

トラックの残骸と弟の

品川警察署の総受付の自ドアがき、油汚れの染みついた作業着を着た男性が、を引きずるようにして入ってきました。

佐藤武(さとう・たけし)、歳。 殺害された佐藤子の、たったひとりの弟でした。

「あ、あの……捜査の……姉たちの件はどうなりましたか……!」

武のには、角が丸くなり、黄く変した古い写真が握りしめられていました。 番の姪のお宮参り、姉妹が揃って笑う写真、そしてに自費で刷った方者捜索のチラシでした。

姉と姪たちが忽然と姿を消した〇〇から、武のは完全に狂わされていました。 姉が棒として指名配同然の扱いを受ける、「姉がそんなことをするはずがない」と周囲に訴え続けました。 しかし、名の元である郎の言葉を信じる世は、武を「棒の内」として遇しました。

武は勤めていたを辞めざるを得なくなり、のトラック運転にを落としました。 古いトントラックの荷台に寝泊まりしながら、はからは州まで、距便のを縫って姉たちの姿を探し続けました。

「似たような親子を見かけた」という怪しい報を掴んでは現へび、悪質な探偵や報に騙されてなけなしのをむしり取られました。

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結婚していた妻とはを尽かされて婚し、親から受け継いだ実のも捜索費用で売り払いました。 ボロボロのトラックの運転席で、姪たちの写真をハンドルに貼り、涙を流しながらおにぎりをかじるでした。

「武さん……」 階段をりてきた渡辺が声をかけると、武はすがるようにその腕を掴みました。

「刑事さん! 遺骨が見つかったって聞きました! 姉と子どもたちは……あの子たちは、ずっとあの庭に埋められていたんですか!? 逃げてなんかいなかったんですよね!? 棒なんかじゃなかったんですよね!?」

渡辺は唇を噛み締め、静かに頷くことしかできませんでした。

「……はい。子さんも、の娘さんたちも、あのから歩もへていませんでした」

その瞬、武の膝から力が抜け、たいリノリウムのに崩れ落ちました。 拳をに何度も打ちつけ、喉の奥から獣のような慟哭を絞りしました。

「ああああああっ! やっぱりそうだったんじゃないか! あいつだ……あの面したジジイが、姉たちを殺して埋めたんだ! 刑事さん、頼む……あいつを捕まえてくれ! 姉たちの無をらしてくれよぉぉっ!」

ロビーに響き渡る遺族の血を吐くような叫び。 通りがかる署員たちや般の相談者たちがを止め、痛ましそうに目を伏せました。

渡辺は武の肩を抱き起こし、元でく、けれど鉄のようにい声で誓いました。

「武さん、約束します。 あいつがどれほどの権力を持っていようと、効の壁に隠れようと、絶対に逃がしません。 あなたのを、あの子たちの命を、決して無駄にはさせません」

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