"産後の私に義母の世話を押しつけた夫の絶縁宣言" 第10話
千鶴さんの話
婚の話が始まってから数、千鶴さんから私の携帯に話があった。
私は、しばらく画面を見つめてから通話ボタンを押した。
「もしもし」
「レナさん、久しぶりね」
千鶴さんの声は、いつもよりかった。
「お久しぶりです」
「悠から、私にへ来るなと言われたわ」
「聞きました」
「あなたが言わせたの?」
「いいえ。私は、悠さんが自分で言ったことに責任を持ってほしいと言いました」
「私は、息子に会いたいだけなのよ」
「それは、悠さんとお話しください」
「孫にも会えなくなったのよ。あなたはそれでいいの?」
「子どもたちと会う方法については、悠さんと決めることになります。私がで決めることではありません」
「レナさんは、私をから追いしたかったんでしょう」
「千鶴さんを追いしたかったわけではありません。私は、産の伝いをお願いしたのに、事や洗濯を頼まれました。私の母にも、千鶴さんの世話をさせようとしました」
「私は、そんなつもりじゃなかったのよ」
「そうかもしれません。でも、私が困ったことは事実です」
千鶴さんは、しばらく黙った。
「悠は、あなたが帰ってきたら、母さんとは縁を切ると言っていたわ」
「その言葉を聞いても、帰るとは言っていません」
「どうして? あなたが嫌がっていたのは、私のことでしょう」
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「違います。私が婚を考えているのは、悠さんとの関係です」
「悠は、あなたのために私にあんなことを言ったのよ」
「悠さんが自分で決めて言ったことです。私のせいにしないでください」
話の向こうで、千鶴さんが息を吐いた。
「私は、息子に世話をしてもらうつもりでったわけじゃないの」
「でも、私にはそうじられました」
「……レナさんのことを、私は甘く見ていたのかもしれないわね」
その言葉に、私は返事をしなかった。
千鶴さんは、続けた。
「をひねったのは本当よ。でも、ででいるのが細かった。悠が、孫にも会えるからおいでと言ってくれて、嬉しかったの」
「そうだったんですね」
「あなたに頼るつもりはなかったの。悠が、事はレナさんがしてくれると言ったから」
「私は、その話を聞いていませんでした」
「そうね。あなたに確認すべきだったわ」
千鶴さんの声は、しくなっていた。
「レナさん、ごめんなさい」
私は、すぐに許すとは言えなかった。けれど、千鶴さんが初めて、自分の言葉で謝ったことは伝わった。
「謝ってくださったことは受け止めます。でも、私が戻るかどうかは別です」
「そうよね」
「子どもたちのことは、悠さんと決めます」
「分かったわ。私から悠にも、あなたのせいにしないよう言っておく」
話を切った、私はしばらく携帯を握っていた。
は、傷つけた側が謝れば、すぐに元通りになれるわけではない。謝罪を受け取ることと、以の関係に戻ることは別だった。
私は、千鶴さんを許すかどうかを急がなくていい。まずは、自分と子どもたちの暮らしをえようとった。