"夫の出張中に義両親が居座った――電話で判明した正体" 第12話
おにぎりと呼ぶには物騒すぎるもの
老婆のが、ピタリと止まりました。
「はあ? 何言ってんのよ、このガキは。 どこからどう見ても、ただの角おにぎりじゃないの」
老も首を傾げ、老婆の元を覗き込みました。 「そうだなあ。ちょっと苔がテカテカしてて、やけにズッシリとそうだが……。 おい、おにぎりじゃねえってんなら、体何だって言うんだ?」
の線が、私の隣につメイに集まりました。
メイは怯える様子もなく、真顔でその黒い塊を指差しました。
「……ばくだん」
空気が、瞬で凍りつきました。
「……は?」 老のから、抜けな声が漏れました。
「ば、ばくだん……? 何を馬鹿なことを言ってるんだ。 こんな般庭のリビングに、そんな危ないもんがあるわけ――」
「本当よ」 私は腕を組み、極の笑顔を浮かべて頷きました。
「あなたたち、政宗のご両親からうちの夫の仕事について、何か聞いていなかったかしら?」
「仕事……? プラントの建設会社で、をび回ってるエリートサラリーマンだって……」 老婆が引き攣った顔で答えました。
私はさく吹きし、首を横に振りました。
「それ、表向きの肩きよ。 政宗の本当の裏の顔はね、本最の指定暴力団『噂組』の若なの」
「う、噂組の若……!?」 の顔から、みるみるうちに血の気が引いていきました。
「そうよ。そしてね、その若の政宗が、組ので番ががらなくて番恐れているのが、この私。
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つまり、組の姐さんなのよ」
私はテーブルのにトンと指を置き、酷な差しでを見据えました。
「まさちゃん、普段は温だけどらせると怖いでしょ? でもね、私はそのまさちゃんが泣いて座するくらい、もっと凶暴なの。 このおにぎり……いえ、性能型プラスチック爆弾はね、うちの組の技術班が特注で作ってくれた護用の逸品なのよ」
「ひっ……!」 老婆の指がガタガタと激しく震え始めました。
「い、いやいやいや! 嘘だ! そんなの聞いてない! 聞いてたらこんなに押し掛けたりするわけないだろ!」 老が叫びました。
「あら、ご両親から聞いていなかったの? てっきりったで、命らずの覚悟で乗り込んできたのかとってしていたのに」
私はカチリと、エプロンのポケットからさな黒いリモコンを取りしました。 央に、怪しげな赤いボタンがひとつ付いています。
「逃げるわよ、お父さんッ!!」 老婆はのおにぎり型爆弾を放り投げ、鳴をげながら玄関へ向かって巨体を弾きばしました。