みかん小説
本棚

"夫の出張中に義両親が居座った――電話で判明した正体" 第9話

百キロの塞と退の拒否

『警察を呼べ、蒼井!』 スマホの画面の向こうで、政宗が叫びました。

『法侵入と詐欺だ! 今すぐ警察を呼んで、そいつらをブタ箱に叩き込め!』

「そうね、今すぐ通報するわ!」 私がスマホの画面を切り替えようとした、その瞬でした。

「呼びたければ、勝に呼びなさいよ!」 クズノの老婆が、ソファのから嘲笑うような声を響かせました。

「呼んだところで、何になるって言うの? 私たちは鍵を壊して入ったわけじゃないわ。あんたが自分ので招き入れたのよ。 親族を騙った民事のトラブルだって言えば、警察だってすぐには逮捕できないわよ!」

「なっ……!」

「それにねえ」 隣の老がちがり、ドスンとを踏み鳴らしました。 がきしみ、井の照が揺れます。

「正体がバレたからって、おらにわしらを追いすことができるとうか? 見てみろ、この体格を!」

老ははち切れんばかりに膨らんだ腹を両で叩きました。 ボン、ボンと、まるで太鼓のような鈍い音がリビングに響きます。

「このに転がり込んでから、毎うまいもんをいまくったおかげで、さらに体が増えたんだよ! わしと母さん、わせて今や百キロを優に超えとる!」

老婆もちがり、老の隣に並んで仁王ちになりました。 の巨な肉の壁が、リビングの半分を完全に塞ぎます。

広告

「あんたみたいな女に、この百キロがかせるわけないでしょ! 力づくで引きずりそうとしたって、腰を痛めるのがオチよ! 政宗が帰ってきたって同じことよ。男で百キロのをどうやって担ぎすっていうの?」

老婆はふんぞり返り、先でせせら笑いました。

「ここは私たちの楽園よ。 蔵庫の飯はい放題、ふかふかの布団で寝放題。 誰がこんな国を放すもんですか。私たちは、ここから歩もかないわよ!」

「そんな……!」 メイが私のろで震えがりました。

力づくでは絶対にかない、百キロのの塞。 警察がくにしても、続きにはがかかります。 その、この怪物たちと同じ根ので、娘と緒に恐怖に怯えて過ごさなければならないのか。

私ののに、絶望が広がろうとした、そのときでした。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: