"高齢女性を後回しにした受付――絵を替える女性の正体" 第11話
喫茶で会った
院内での確認が続いていた頃、私は駅の喫茶で黒田さんと顔をわせた。彼女は窓際の席で、茶をんでいた。私に気づくと、し迷ってからちがった。
「静子さん、しお話ししてもいいですか」
私は田さんのことを勝に話さないよう気をつけながら、向かいの席に座った。
「このは、待で見苦しいところをお見せしました」
「私は、田さんが具を悪くされたとき、護師さんに見てもらうようお願いしただけです」
「分かっています。私は胸がどきどきすることが本当にあります。でも、あのはもう落ち着いていたのに、いつもの注射を受けたいから先に入れてもらおうとっていました。沼田さんがそうしてくれるのに甘えていたんです」
黒田さんはカップに目を落とした。
「主の会社のことを持ちせば、受付で話が通るとっていました。千代さんとりいだと言ったのも、先に診てもらえるようにするためです。田さんが何度も回しにされていたと聞いて、自分が誰かの分のを取っていたかもしれないと、初めて考えました」
私は、すぐに許す言葉を返さなかった。黒田さんの反省を受け止めることと、田さんの代わりに何かを決めることは違う。
「そのことは、田さん本に謝るかどうかも含めて、診療所を通して考えてください。
広告
田さんが会いたくないとうなら、無理に話しかけないでください」
「はい。院にもそう言われました。まずは、今は順番を守って、症状があるときは護師さんに相談します」
黒田さんは、もう度をげた。
「沼田さんだけのせいにするつもりはありません。私も、自分に都のいい扱いを受け入れていました」
その言葉を聞いても、胸のつかえが消えたわけではない。けれど、誰かに責任を押しつけて終わらせるのではなく、自分のしたことを認めるがいることは分かった。
その、院から、黒田さんが田さんへを預けたいと申したと聞いた。田さんは「今は会わなくていいけれど、なら読んでみる」と答えたそうだ。には、受付で特別扱いを受け入れていたことへの謝罪と、これからは同じことを求めないというい言葉があった。
田さんは返事をかなかった。私はそれでいいとった。謝罪を受け取ることと、すぐに相を許すことは同じではない。