"高齢女性を後回しにした受付――絵を替える女性の正体" 第2話
番号札の
の終わり、薬を受け取りに来た私は、田さんと待で隣りった。
そのは診療が混んでいて、番号を呼ぶ声が何度も止まった。受付の沼田さんは、患者の名や薬をよく覚えている。く通うたちからは「何でもっていて助かる」と頼りにされていた。
黒田さんが来たのは、をし過ぎた頃だった。彼女は受付で「今は疲れが抜けなくて」と話し、沼田さんはすぐに奥の護師へ声をかけるでもなく、診察のの子を指した。
「黒田さん、こちらへどうぞ。先に伝えておきますね」
そのは田さんが先に番号札をもらっていた。呼ばれるまでには、まだほどいた。
「黒田さんは何番なんでしょう」
田さんがさな声で尋ねた。
「受付で番号を受け取っていないようですね」
私が答えると、田さんはをつぐんだ。
やがて、診察の扉がいた。護師が黒田さんを呼ぶ。黒田さんは会釈をしてへ入り、田さんは自分の番号札を持ち直した。
「順番が変わることもありますよね。急ながいるかもしれないし」
彼女は、自分に言い聞かせるように言った。
その、田さんは番号どおりに診察を受けた。診察からてくると、医師に聞きたいことがあったのに言いそびれたと話した。
「先がお忙しそうで、ろにも待っていたから。
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で血圧がくなるがあることを聞けなかったの」
「次に来たときに聞きましょう。にいておくと忘れないですよ」
「そうね。そうしてみる」
私は、受付で順番が変わったことと、田さんが聞きたいことをみ込んだことが、どこかつながっているとはわなかった。
会計を終えて帰ろうとしたとき、受付のに診察券が落ちているのを見つけた。拾って浦さんへ渡そうとしたが、沼田さんが先に気づいた。
「静子さん、受付のでち止まらないでください。ほかの方のご迷惑になります」
「あ、すみません。これが落ちていたので」
「私が預かります」
沼田さんは診察券を受け取ると、裏面を確かめて引きしへしまった。浦さんは気まずそうに私を見たが、何も言わなかった。
帰り際、受付の奥から沼田さんの声が聞こえた。
「黒田さんは事な方なの。受付のことはこちらで決めるから、あなたは言われたとおりにしなさい」
浦さんの返事は聞こえなかった。
廊にた私は、ドアのでち止まった。く勤めているがに注することはあるだろう。けれど、患者の順番を決めるという言葉が、なぜか胸に残った。