"看護師を捨てた元彼、10年後に妹の名刺を踏みつけた" 第3話
「協力体制」という名の搾取
それからの私たちは、トントン拍子に関係をめていきました。
週末ごとにねるデート。 お洒落なカフェに連れてってくれたり、夜景の見える公園で将来のをっぽく語ってくれたりする志に、私は完全にになっていました。 会ってヶも経たないうちに志から「付きってほしい」と告され、私たちはれて恋同士になったのです。
そして交際から半が過ぎた頃、志の方から同棲の提案がありました。 「結婚を提に、緒に暮らそう」 その甘い言葉に、私の胸はびで張り裂けんばかりでした。
けれど、緒に暮らし始めてすぐ、私はを疑うような事実をることになります。
「えっ……志、まだ学なの!?」
ワンルームのアパートで荷解きをしていたある夜、志が何気なく広げた学証を見て、私は目を丸くしました。 私と同いのはずの志が、まだ学に籍していたのです。
付きうから、志はITビジネスやマーケティングの専用語を巧みに使い、「これからの代は起業だ」と自信満々に語っていました。 だからてっきり、どこかのベンチャー企業で働いているものだとい込んでいたのです。
「実はさ、浪して入ったんだけど、サークル活が忙しくて回留しちゃってさ」
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将来へので顔を曇らせる私を横目に、志は悪びれる様子もなくヘラヘラと笑いました。
「でも丈夫だって! 俺が入ってる起業系サークル、めちゃくちゃ望だからさ。 いまかしてるビジネスプランが形になれば、卒業と同に会社ちげて、瞬で持ちになれるから。 それまではさ、で協力体制をとっていこうぜ」
「協力体制……?」 私が聞き返すと、志は私の肩を抱き寄せ、元で甘く囁きました。
「俺、まだ稼ぎがないだろ? だから活費とか賃は、社会のヒナにお願いしたいんだ。 その代わり、のことは俺が全部やってヒナを支えるからさ」
好きな彼と将来結婚できるのなら、積み代の彼を支えるのは私の役目なのかもしれない。 世らずで世体を信じ込んでいた私は、「わかった、志のを応援するね」と、笑顔で頷いてしまったのです。
こうして始まった同棲活。 けれど、「事は全部やる」という志の約束が守られたことは、ただの度もありませんでした。
私が夜勤けで疲れ果てて帰宅しても、部のシンクには何も放置された汚れた器が積み。 脱所には志の脱ぎ捨てた洗濯物が散乱し、には埃が溜まっていました。 志はといえば、夕方までベッドで寝転がってスマートフォンをいじるか、サークルの仲とみ歩く毎でした。
「志、しは掃除くらいしてよ……」 私が疲れた声でこぼすと、志はすっとちがり、私の背から優しく抱きしめてくるのです。
「ごめんな、ヒナ。仕事で疲れてるのにいつもありがとう。ヒナの料理が世界で番好きだよ」
そんな甘い言葉と温もりに包まれると、私の胸の奥のモヤモヤはふっと溶けて消えてしまいました。 狡猾な彼ののひらので、私は完全に転がされていたのです。