"誕生日に姪を選んだ夫、3年後の再会で絶句" 第2話
忍び寄る暗と華やかな姪
平穏だった私たちの結婚活に、しずつたい隙が吹き始めたのは、結婚してが過ぎた頃だった。
お互いに子供が好きで、自然な形で授かることを望んでいた。しかし、仲良く過ごしていても、向に妊娠の兆候が見られなかった。
歳という節目をにして、私はしずつ焦りを覚えるようになった。基礎体温を測り、排卵を予測するアプリをこまめにチェックする々。を決して所の産婦科へき、ひと通りのブライダルチェックを受けてみた。
検査の結果、医師から告げられたのは「排卵もホルモン値も子宮の状態も、まったく問題ありませんよ」という言葉だった。
それなら、と私は恐る恐る尾に相談を持ちかけた。
「尾さん、妊の検査って、夫婦で受けるのが普通なんだって。もし何か原因があるなら、く分かった方がで緒に治療も頑張れるとうの」
しかし、尾の反応は私の予以に頑なだった。
「俺は健康診断でも度も引っかかったことないし、どこも悪くないよ。今は規プロジェクトのちげで残業続きで忙しいんだ。そんな病院にってる暇なんてないよ」
尾は目を逸らし、逃げるようにテレビのリモコンを操作した。
男性としてのプライドが傷つくのかもしれない。
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そうって、私は無理いすることができなかった。けれど、に度、予定通りにやってくる理の血を見るたびに、トイレので、声を殺して泣いた。
夫婦の夜の営みも、いつのにか「子供を作るための義務」のような苦しい空気を帯びるようになっていた。疲れている尾に慮しながらタイミングを提案する自分も嫌だったし、骨に面倒くさそうな顔をする尾の態度に傷つくのにも疲れ果てていた。
そんな苦しい空気が漂い始めていたあるの、私たちのアパートのインターホンが鳴った。
現れたのは、歳の兄夫婦と、その娘の百(ももか)だった。
「陽菜子、久しぶりだな! 百がを卒業して、このくのショッピングモールのアパレルに就職することになってさ。くのアパートに引っ越してきたから、挨拶に連れてきたんだよ」
兄がきな荷物を抱えながら豪に笑った。
百は当歳。元読者モデルだった義姉の血を濃く受け継ぎ、ぱっちりとしたまぶたに、入れされたるい茶髪、抜群のスタイルを誇る華やかな女の子だった。幼い頃から周囲のたちに「本当にお形さんみたいにいね」とちやほやされて育ってきた。
私にとっても、昔はい妹のようなだった。
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だが、彼女がになったあたりから、私は百に対してしずつ居の悪さをじるようになっていた。
百は容姿にい執着を持ち、な私を見すような言葉を平気でにするようになっていたからだ。
『陽菜ちゃんってさ、肌がちょっと浅黒いんだから、そんな青みピンクのリップ塗ったら余計くすんで見えるよ? メイクすぎ』 『そのダサいチェックのスカート、どこのスーパーで買ったの? 私が着なくなった、恵んであげようか?』
悪気がないと言わんばかりの無邪気な笑顔で、容赦なく私のコンプレックスをえぐってくる。
それでも、昔から私をがってくれた兄夫婦の頼みとあれば、無にすることはできない。「くにむんだから、たまにはご飯でもべさせてやってくれ」とをげる兄の顔をてるため、私たちは就職祝いを兼ねて、百を週末の夕に招くことにした。
その晩、呼び鈴が鳴り、玄関をけると、甘いの匂いとともに百がび込んできた。
「こんばんはー! 陽菜ちゃん、お邪魔しまーす!」
百はのように微笑んだあと、すぐに私の全をからへとややかに値踏みし、わざとらしくさくため息をついた。
「うわ、陽菜ちゃん、ちょっと太った? ダメだよー、こんなイケメンの旦さんがいるんだから、それに見う女でいなきゃ捨てられちゃうよ? ねえ、尾さん♪」
語尾に甘い響きを乗せて、目遣いで夫を見げる百。
女性慣れしていない尾は、の先まで赤くしながら、ぎこちない笑いを浮かべていた。