"「一緒に暮らそう」親切な男性に質問すると、顔色が変わった" 第4話
空いている階の部
千鶴は、佐藤さんと会うたびに、しずつ親しくなっていった。スーパーの帰りに荷物を持ってもらい、帰りで話をする。あるは、所のベンチに腰をろして、昔の仕事の話をしたそうだ。
佐藤さんは、千鶴がパート先でどんな仕事をしていたかを尋ねた。千鶴は、私と緒に働いていた頃のことを話したという。忙しいはで弁当を買い、休憩に愚痴を言いった。佐藤さんは、そんな話を楽しそうに聞いてくれたらしい。
「静子さん、話を聞いてくれるがいるっていいものね」
千鶴は、話でもそう言った。
「佐藤さんは、私の話を途でさえぎらないの。昔のことでも、つまらない話でも、ちゃんと聞いてくれる」
私は「それはよかった」と答えた。佐藤さんのことを、まだよくらない。だから、千鶴がうれしそうにしているのを見守りながら、焦って決めないようにだけ伝えた。
「もちろん、分かってるわ」
千鶴は笑った。
「でもね、佐藤さんが奥さんをくしてからもでいたって聞くと、私にも分かる気がするの。に帰っても誰もいない。事の支度をして、テレビをつけて、寝る。それだけの毎がどんなものか」
私も、その気持ちは分かった。夫がくなってもない頃、私は買い物の帰りに、つい分のパンをに取ったことがある。
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に帰ってから気づいて、袋を見つめたまましばらくけなかった。
「でも、寂しさだけで緒に暮らすことを決めないでね」
「分かってるわ」
千鶴は答えたが、声はしさくなった。
「ただ、佐藤さんと話していると、これからの活がしるくなる気がするの」
私は、その気持ちを否定したくなかった。伴侶をくしたが、もう度誰かと暮らしたいとうことは、悪いことではない。千鶴がしい会いをぶなら、私も応援したいとっていた。
ただ、千鶴のには空いている部がある。そのことを佐藤さんに話したことがあるのか、私は気になった。
「階に使っていない部があるって、佐藤さんに話したの?」
「話したというか、のことを聞かれて、階は息子が使っていた部だけど今は空いてるって言ったの」
「そうなの」
「でも、別に何でもないわよ。普通の世話」
千鶴はそう言って、話を変えた。私はそれ以追及しなかった。友のしい会いを、疑いの目で見たくはなかった。
その夜、私は夫の写真ので帳をいた。
「千鶴さんは、佐藤さんと話すのが楽しいそうです。誰かに自分の話を聞いてもらえるのがうれしいと笑っていました」
帳を閉じるに、私はもうきした。
「でも、しだけ配です。嬉しいほど、相に聞くべきことを聞けなくなることがあるから」