"「一緒に暮らそう」親切な男性に質問すると、顔色が変わった" 第2話
ひとりで暮らすようになって
夫の務がくなったのは、のだった。病気が分かってからあっというにっていき、最の数かは、私たちの活も病院との往復になった。
務は、音をあまりにしないだった。痛みがいでも「今はし眠れた」と言い、私をさせようとした。私はそのたびに、もっとく気づいてあげられなかったのかと考えた。
くなった直は、のの音が全部消えたようにじた。卓に湯呑みがひとつしかない。玄関に靴がしかない。テレビをつけても、誰かとを言いうことはない。最初のは、何をしていても務に話しかけそうになった。
それでも、はしずつ暮らしをえていく。買い物にくが決まり、べる量も落ち着いた。庭の入れは、できるところまででいいとうようになった。のを静かだとじるもあれば、静けさに助けられるもある。
私は、寂しさを抱えたままでも、で暮らせるようになっていた。
パート先でりった千鶴とは、ほどの付きいになる。今は互いに仕事を辞めたが、んでいるは歩いて分ほどの距だ。昔から、買い物の帰りに顔をわせたり、季節の野菜を分けったりしてきた。
千鶴も、に夫をくしていた。
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息子の健は県にんでいて、結婚してからは仕事や子育てで忙しい。千鶴のことを配していないわけではないのだろうが、帰省はに数回だった。
千鶴のには、階に使っていない部がつある。夫が元気だった頃は、息子夫婦が泊まりに来ることもあったが、今はほとんど空いたままだ。
「階、掃除しなくちゃとうんだけどね」
千鶴は、以そんな話をしていた。
「急がなくてもいいんじゃない? 使うにやれば」
私がそう返すと、千鶴は笑った。
「そうね。誰も来ないなら、急ぐこともないか」
その言葉には、しだけ寂しさが混じっていた。私は気づいていたが、何も言わなかった。私も夫をくしてから、周りに慰められるたび、どう返せばいいのか分からなかったからだ。
、曜の昼過ぎ。玄関のチャイムが鳴った。ドアをけると、千鶴がっていた。頬がいつもよりるく、目元まで弾んでいる。
「静子さん、急にごめんなさいね。どうしても聞いてほしいことがあって」
「もちろん。どうぞがって」
千鶴は靴を脱ぎながら、うれしそうに笑った。
「そんな顔をするの、久しぶりね。何かいいことがあったの?」
「そうなの。スーパーの帰りにね、荷物を持ってくれたがいたのよ」
千鶴は、佐藤さんとの会いを話し始めた。