"母が泊まらない理由" 第14話
すぎたカーテンの方
翌の曜、階の部からはリズミカルな作業音が響いていました。
階のリビングの隅に追いやられていた製のワークデスクと、背のい本棚を、直と咲ので階へと運びげました。 コンセントのくに机を配置し、パソコンの配線をきれいに束ねていきます。
窓際のデスクのには、咲が切に育てていたさなパキラの鉢植えが置かれました。 緑の葉が、柔らかなを浴びてつややかに輝いています。
「ねえ、直。このカーテンはどうするの?」 本棚に類を並べ終えた咲が、に溜まっているいカーテンの裾を指差しました。
「あ、それな。母さんにいい方法を教えてもらったんだよ」 直は作業着のポケットから、昨母のアパートのくのドラッグストアで買ってきたさな箱を取りしました。
「裾げテープだよ。アイロンでを加えるだけで、切らずに裾げができるんだって」 「へえ! お義母さん、そんなことまでってたの?」
「所の芸仲とお直しの練習をしてるらしい。俺が測り違えたって話したら、笑いながら教えてくれたよ」
直はアイロン台を広げ、カーテンを取りしてに広げました。 すぎる裾を折り返し、吹きで湿らせた裾げテープを当てて、丁寧にアイロンのを押し当てていきます。
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ジュウというよい蒸気の音とともに、布端がきれいに接着されていきました。
再びカーテンレールに取り付けると、裾はからちょうどセンチのところで、美しくまっすぐに揃いました。
「お、今度はぴったりだね!」 咲がを叩いてびました。
「母さんに教わったからな。カーテンの扱いは、宅設備の専だからさ」 「ふふっ、最初からそうやって素直に言えばいいのに」
咲はしくえられた自分の机の子にく腰掛け、パソコンをきました。 向きのきな窓から差し込む陽が、キーボードをく照らししています。
「すごく落ち着く……これなら、からの仕事が本当に捗りそう」 「よかった。事のたびに片付ける必も、もうないからな」
直が微笑むと、咲はデスクののさな観葉植物を優しく撫でました。
押し入れのには、綺麗に洗って干した客用の敷布団と掛け布団が、いつでもせるようにきちんと収められていました。 それは、誰かの暮らしを縛り付けるための荷ではなく、いつ訪れるか分からない切な客を迎えるための、温かな準備でした。
誰かのための部ではなく、で暮らすための部。 居の歯が、ようやく正しい噛みわせを見つけ、静かに回り始めた瞬でした。