みかん小説
本棚

"初孫の誕生日に締め出された私、翌朝すべての援助をやめた" 第2話

初孫がまれるまで

健から話が来た夜のことを話すに、私たちがどうしてあそこまで悠斗に尽くしてきたのか、しだけ説したい。

健は私たちの息子だった。がかからない子ではなかったが、族で卓を囲み、学の話を聞き、休みのにはくの公園へかける。よくある庭だったとう。彦は仕事が忙しく、私はのことをしながら、パートにもていた。息子がきくなるにつれて、夫婦の暮らしにもしずつ余裕ができた。

健が由美子と結婚した、私たちはからんだ。由美子はるく、よく笑うだった。結婚の挨拶に来たも「これからよろしくお願いします」とをげてくれた。彦は照れながら、息子に「事にしろよ」と言っていた。

由美子の妊娠が分かったのは、結婚からほど経った頃だった。健から話が来た、私はわず声をげてしまった。

「本当なの? おめでとう。由美子さん、体は丈夫?」

「ありがとう。今のところ順調だよ。でも、つわりがひどいみたいでさ」

それから数、由美子本からも話があった。べられるものが限られていて、買い物にもけないという。私は、話を切るとすぐにスーパーへ向かった。お粥、果物、ゼリー、梅干し、スポーツドリンク。由美子がにできるものを聞きながら、袋に詰めてへ届けた。

広告

「お母さん、助かります」

由美子は、玄関先で何度もお礼を言った。私は「妊娠は変だから、慮しないで」と答えた。それが、私たちの伝いの始まりだった。

週に度の買い物が、いつのにか度になり、忙しい週は度になった。洗濯物がたまっていると、ついでに回した。台所が散らかっていれば、簡単に片づけた。健も仕事で遅くなることがく、由美子の体調を考えると、私にできることはやってあげたいとった。

彦も、仕事帰りに頼まれた物を届けた。い料や、ベビー用品のカタログ。妊娠がむにつれ、必なものは次々に増えていった。

「お父さん、お母さんが来てくれると本当にする」

由美子がそう言うたび、私はうれしかった。息子夫婦に頼られることが、何よりのびだった。

産がづくと、健からベビーベッドを買う相談があった。私たちは、で具へき、使いやすそうなものを選んだ。ベビーカーやチャイルドシートも、く使えるものがいいとって、費用をした。

計すると万円くになったが、夫婦で相談し、貯からした。孫がまれるのだから、それくらいはしてあげたい。そうっていた。

悠斗がまれたのは、の終わりだった。健から「母子ともに元気」と話をもらった、私はそので泣いてしまった。

病院へ向かうので、彦は何度も「全運転だぞ」と自分に言い聞かせていた。

初めて腕に抱いた悠斗は、さくて、温かかった。指を握られると、胸の奥がじんとした。

「この子のためなら、何でもしてあげたい」

そのは、本気でそうっていた。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: