"毎朝「出ていけ」と怒鳴る隣人、測量の日に顔色が変わった" 第5話
測量の
の初め、を測る林さんが、とめさんのにやって来た。とめさんと私、それから裏にむゴンダさん夫婦が、庭の角に集まった。
林さんは、持ってきた図面を広げた。
「今は、とめさんのの境界を確認します。この角は、とめさん、しず子さん、ゴンダさん、つのが接するところです。昔の図面と、現に残っている杭の位置を照らしわせて調べます」
「そんなに難しい話なの?」
沼さんが腕を組み、林さんを見た。
「の境界を確かめるには、昔の図面や杭の位置をつずつ確認する必があります。皆さんにち会っていただき、最に位置を確認してもらいます」
林さんは、庭に残る古い杭を探した。のに半分埋まっていた杭を見つけると、周りのを慎に払った。勝夫さんは、しれた所からその様子を見ていた。
測量がむにつれ、林さんの表が変わった。何度か図面と現を見比べ、ゴンダさんのの壁の方へ線を向ける。
「しよろしいでしょうか。こちらの角から伸びる線を見ると、ゴンダさんのお宅の壁が境界を越えている能性があります」
「何ですって?」
沼さんが声をげた。
「まだ確定ではありません。しず子さんのも測らせていただければ、境界をさらに確認できます。お宅のも緒に測ってよろしいですか」
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私はし迷った。祖父の代からのだが、境界を正確に測ったことはなかった。隣のと揉めるつもりはない。それでも、この会に確かめておくのは悪いことではないとった。
「お願いします。うちも、祖父の代から度も測ったことがありません」
「分かりました。図面ができましたら、改めて皆さんに確認していただきます」
沼さんはで笑った。
「測りたきゃ好きに測ればいいじゃない。うちのなんだから、あんたの方が狭いって分かるだけよ。恥をかくのは、しず子さんの方ね」
勝夫さんも、面倒そうに言った。
「好きにしろ。判を押せと言うなら、いくらでも押してやる」
私は「ありがとうございます」とだけ答えた。の広さを競いたいわけではない。境界が分からないままでは、いずれ困ることがあるかもしれない。林さんは、図面を作るまで数ほしいと言い、測量具を片付けた。
帰り際、とめさんが私のを握った。
「しず子ちゃん、言い返さなくていいからね。測ったの説を聞けばいいんだ」
「はい。林さんにお任せします」
数、林さんから連絡があり、もう度集まることになった。私はノートを持ってへた。沼さんと勝夫さんは、すでに庭の角に来ていた。沼さんは私を見ると、いつものように「また何かくの?」と言った。
私は答えず、林さんの説を待った。