みかん小説
本棚

"新幹線で母娘の席を奪った女、現れた女性を見て絶句" 第10話

ホームの修羅と婚宣告

プシューッという減速音とともに、幹線が終着駅のホームへ滑り込みました。

ドアがいた瞬、蒸し暑い気がデッキへと流れ込んできます。 会はリカの腕をしっかりと掴み、逃げさないようにしてホームへりちました。

改札へと続く階段のに、のスーツ姿の男性がっていました。

は、会の面を残す、凛々しい顔ちの男性――会の息子さんでした。 そしてもうは、黒い革のブリーフケースをにした、理な雰囲気の弁護士でした。

「……あなた!」 リカがすがるような声をげました。

けれど、夫である男性の瞳は、氷のようにえ切っていました。 リカの乱れた姿を瞥しただけで、すぐに線を逸らし、さく震える娘のマコちゃんの元へ歩み寄ったのです。

「マコ、怖かったな。もう丈夫だよ」 父親に抱きしめられた瞬、マコちゃんは張り詰めていた糸が切れたように声で泣きしました。

「パパ……ママね、で女のにコーヒーかけて、席を取ったの……。 わたし、すごく怖かった……!」

娘の言葉を聞いた夫の顔に、底れぬりと失望が浮かびがりました。

「……どこまで浅ましいんだ、おは」 夫は静かにちがり、リカを見ろしました。

「浮気をして庭のを使い込んだだけでも万に値するのに、見ずらずの親子を傷つけて席を奪うなんて……として最だ」

広告

「あなた、聞いて! あれは事故なの! 私、わざとじゃないのよ!」 リカが必にすがりつこうとを伸ばしましたが、夫はそのをたく払い落としました。

「言い訳は、警察と裁判所で聞くよ」 横に控えていた弁護士が、ブリーフケースから分い封筒を取りしました。

「奥様。婚協議、ならびに貞為による損害賠償請求です。 使い込まれた活費の返還請求、およびパニコ様に対する傷害・器物損壊の示談交渉についても、すべて法に続きをめさせていただきます」

「そんな……! 待ってよ、婚なんて嫌! マコ、ママを助けて!」 リカの鳴のような叫び声が、ホームに虚しく響き渡りました。

けれど、マコちゃんは父親の背に隠れ、度と母親の方を見ようとはしませんでした。 自業自得の結末が、彼女のすべてを奪いった瞬でした。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: