"新幹線で母娘の席を奪った女、現れた女性を見て絶句" 第8話
デッキへ引きずりされた悪
「う……あ……そ、それは……」
リカは言い訳の言葉すら見つけられず、がたがたと震えてち尽くしていました。 隣に座っていた娘のマコちゃんは、恥ずかしさと恐怖で顔を覆い、しゃくりあげるように泣きしています。
会はく息を吐きし、毅然とした態度で周囲へをげました。
「皆様、内をお騒がせして本当に申し訳ありませんでした。 これ以ご迷惑をおかけするわけにはいきません。……リカさん、デッキへなさい」
「えっ……でも……」
「いいから、来なさい!」
会の威厳に満ちた声に、リカは縮こまりながらちがりました。 私たちは席に散らばっていた荷物を回収し、連結部分のデッキへと移しました。
ガタゴトと響くの音の、デッキの空気は氷点のようにえ切っていました。
「まず、パニコさんに席をお返ししなさい。 そして、そのおの弁償をしなさい」
会の言葉に、リカはそうにを尖らせました。
「弁償って……たかが物のブラウスでしょ? クリーニング代の千円か千円でも払えば分じゃないですか」
その浅ましい言葉に、私は静かに首を横に振りました。
「いいえ。このブラウスは、飾デザイナーをしている私の姉がちげたブランドの、世界に着しかないオーダーメイドの点物です。
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の染め直しも効きませんし、仕て直すとなれば万円以はかかります」
「じゅ、万円!? 嘘でしょ!? そんなボッタクリみたいな話があるわけないじゃない!」
リカがヒステリックに叫んだ瞬、会の鋭い平打ちが、乾いた音をててリカの頬に炸裂しました。
パシィッ!
「……っ!?」 リカは頬を押さえ、信じられないものを見る目で義母を見つめました。
「みっともない真似はおやめなさい! の切なを汚しておいて、その態度は何ですか!」
会の全から、激しいりのオーラがちっていました。
「万円だろうが百万円だろうが、あなたが全額きっちりと弁償しなさい。 自分の愚かないの責任くらい、自分で取るのがでしょう!」
「な、なんでそこまで言われなきゃいけないのよ……! しくらい悪しただけじゃない! お義母さん、私のこと嫌いだからって袈裟に騒ぎてて……!」
逆ギレして喚き散らすリカに向かって、会はややかな線を落としました。
「しくらいの悪、ね。 ……あなた、私たちが何もらないとでもっているのかしら?」
会のく静かな言に、リカのきがピタリと止まりました。