"半額を迫る料亭女将、クビにした社員が電話を切った結果" 第2話
公園で拾った厄介者
「な、何してくれてるんだよ刑事君!!」
私の鳴が、畳のプレハブ事務所に響き渡りました。 目のの黒話は、無にもツーツーとたい発信音を鳴らすだけです。
「切っちゃった……! 本当に切っちゃったよ……!」 私は両でを抱え、に崩れ落ちました。
「よし乃さんがいなくなったら、うちは来には倒産なんだよ! 君だってそれくらい分かってるだろ!?」
「へっ、るかよ」 刑事はタバコをくわえようとして、事務所内が禁煙だったのをいしたのか、舌打ちして胸ポケットに戻しました。
「あんななババアの言いなりになって、赤字でヘコヘコげておしぼり運ぶ気だったのか? お、お好しにも程があるぜ」
「そうさせたのは君のせいでもあるだろ!」 私はちがり、刑事の胸倉を掴まんばかりに詰め寄りました。
「そもそも君、昨の夕方にクビにしたよね!? なんで今も当たりのように事務所にいるのさ!」
刑事は元々、私が半の、所の公園で拾ってきたホームレスでした。 ベンチで凍えそうに震えている若い男を見かねて、温かい缶コーヒーと肉まんを差し入れたのが始まりでした。
代半ばの若さで活をしている彼を放っておけず、私はうちの会社に誘いました。 み込みで働けるアパートを用し、おしぼりの仕分けと配達の仕事を与えたのです。
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恩を仇で返された、とはまさにこのことでした。
刑事は働き始めてすぐに本性を現しました。 は悪い、態度はでかい、社である私に対してタメで指図してくる。
それだけならまだできましたが、決定な問題が発覚したのです。 会社の現から、数万円単位でが消えていたのでした。
「おい正、料の借りさせてくれよ」 そう言ってきた刑事を問い詰めたところ、彼は平然とこう言い放ちました。
「使い込みじゃねえよ。俺様の抜群のセンスで資材費を浮かせてやったんだから、その浮いたをし俺様の遣いに回しただけだっつうの」
「それを世では使い込みって言うんだよ!」 温な私も、さすがに堪忍袋の緒が切れました。
困っているを助けたいという私の善を、完全に踏みにじられたのです。 昨の夕方、私は涙を呑んで「もう君の顔は見たくない、ていってくれ」と解雇を言い渡しました。
それなのに、なぜ今朝になって事務所に現れ、会社の息の根を止めるような真似をしたのか。
「君の狙いは何なんだよ……僕への復讐なのか? クビにされた腹いせに、会社を潰す気か!?」 私の震える声に、刑事はフッと先で笑いました。