"消えた卵の秘密" 第7話
さな秘密と母の誓い
胸が張り裂けそうだった。
私は、このさなが子がどんないで、あの毒入りの卵を処分していたのかを像し、激しい悔と申し訳なさで界が涙で滲んだ。
べ物を粗末にしたと叱りつけ、理由を問い詰めて泣かせたあの。凛は本当のことを話せば、私がどれほど傷つくかを分かっていたのだ。
「……凛。どうして、すぐにママやパパに教えてくれなかったの?」
震える声で尋ねると、凛はしゃくりげながら、さな胸の内をぽつりぽつりと打ちけてくれた。
「だって……凛、夜に喉が渇いておみにったとき、パパとママがお話ししてるの聞いちゃったんだもん……」
それは、父が美津さんとの再婚を決めたばかりの頃のことだった。
夜遅く、リビングで温かいお茶をみながら、私と陽斗が話していた。
『お父さん、お母さんがくなってからずっと寂しそうだったから、再婚してくれて本当によかった。しいお母さんと、仲良くできたらいいな』
『そうだね。茜ならきっといい関係が築けるよ』
寝ぼけで廊にていた凛は、その会話をじっと聞いていたのだという。
「ママがね……しいおばあちゃんと仲良くなりたいって、嬉しそうに言ってたから……。だから凛、本当のことを言ったら、ママとおばあちゃんが仲良くなれなくなっちゃうってって……」
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娘はをすすり、ぎゅっと私のを握りしめた。
「おばあちゃん、卵を捨ててたら、そのうち自分で悪いことやめてくれるかなってったの……。だから、内緒にしてたの……ごめんなさい、ママ……!」
「凛……!」
私はたまらず、娘のさな体を力いっぱい抱きしめた。
学のさなで、族の平を守ろうと、母親の願いを踏みにじらないようにと、どれほど必に考え、どれほどの恐怖に耐えていたのだろうか。
「ごめんね……ごめんね、凛。ママが何も気づかなくて、あなたにそんな怖いいをさせて……本当にごめんね……!」
娘を抱きしめながら、私のでえ切っていたが、猛烈なりの炎へと変わっていった。
こんなにも優しく、の痛みがわかる無垢な子どもに対して、この女は何というおぞましい悪を向けたのか。
父をしているという勝な独占欲のために、罪もない娘と孫の命を奪おうとしたのだ。到底、として許される為ではなかった。
「……ぐ、うぅ……っ!!」
ので、美津さんが腹を押さえてのたうち回っていた。
毒をどれほどの量混ぜていたのかは分からないが、プリンを丸ごと半分く平らげてしまったのだ。胃ので吸収され始めた毒物が、確実に彼女の体を蝕み始めていた。
「た、助けて……! 救急を……く救急を呼びなさいよ!!」
美津さんは泡を吹きながら、いつくばって私にを伸ばした。
私は凛を背にかばい、ちがってたい線をの女へと落とした。
「自分で毒を入れたんでしょう? 私たちを殺そうとしていたを、どうして私が助けなきゃいけないんですか」
「なっ……! あ、あんた、見殺しにする気!? 殺し!!」
「殺しは、あなたでしょう」
私の静かな言に、美津さんの顔が絶望と恐怖で引きつった。
だが、の恐怖に追いつめられた狂気は、さらに恐ろしい凶へと彼女を駆りてたのだった。