"出産3日目、1億円の入金直後に夫が離婚届" 第7話
義母の告発と崩れる最の方
藤田莉奈との面談を終えた翌、実の縁側で結を抱いていた私のスマートフォンが、けたたましく鳴り響いた。
画面に表示されたのは『神幸恵』——義母の名だった。
直が病をてって以来、義実からの連絡は切なかった。警戒しながら通話ボタンを押すと、受話器の向こうから、今にも泣き崩れそうな義母の震える声が聞こえてきた。
『……玲奈さん? 急にお話してごめんなさいね』
「お久しぶりです、お義母さん。どうされたのですか?」
私がい声で応対すると、義母はく息を吸い込み、途切れ途切れに話し始めた。
『あのね……直から聞いたのよ。玲奈さんとの婚のこと……。私、本当にらなかったのよ。直は私に、「玲奈も納得していて、配当が入ったらで半分ずつ分けて、円満にしいを歩むことになった」って言っていたの』
やはりそうだったのか、と私はめた気持ちでった。
「お義母さん。私は産して目、まだベッドからろくにてない状態で、突然あの婚届と千万円の求を突きつけられたんです。納得なんて、言もしていません」
話の向こうで、義母がひっと息を呑む音が聞こえた。
『そんな……! 産目に……!? じゃあ、直が言っていたことは全部……!』
「全部、直さんの嘘です。彼は私が産直で気力がなく、番っている期を狙えば、面倒な話しいを避けてサインするだろうと計算していたんです」
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義母は言葉を失い、ただ荒い呼吸を繰り返していた。やがて、絞りすような声が受話器から漏れ聞こえてきた。
『私……本当に愚かな母親だったわ……。しにね、直から「会社の資繰りがし苦しいから、母さんが持っている投資用のマンションを売って援助してくれないか」って頼まれたのよ。でもその、直が「やっぱり売らなくていい、玲奈の実からきなおが入るから丈夫だ」って言ってきて……』
胸の奥が、たく凍りつくようだった。
実の母親の老資を奪うことにはが痛むからと、妻が結婚から持っていた特財産を奪って穴埋めしようとしていたのだ。直にとって守るべき族とは自分と母親だけであり、私はただの便利なづるに過ぎなかったという証拠だった。
『玲奈さん、本当にごめんなさい……。私、息子がこんな恐ろしいになっていたなんて、にもわなかったの。これ……見てちょうだい』
通話が繋がったまま、私のメッセージアプリに画像が送られてきた。
義母が転送してきたのは、直が義母に宛てて送っていたメッセージのスクリーンショットだった。
『配当が入った当に話を切りす。その方が続きもスムーズだ。産直なら玲奈も体力が落ちてるし、揉め事を引かせたくないから、提示した条件ですぐにサインするはずだ。
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会社の資も、玲奈の会社からさせてる融資を半引っ張れば何とかなる』
画面に並ぶ文字を見た瞬、私の全から血の気が引いていくのが分かった。
浮気されていたことよりも、おを奪われそうになったことよりも、この酷で打算な悪が、私のを番く抉った。命がけで娘を産み落とした妻の痛みを、自分の利益を最化するための絶好のチャンスだと捉えていたのだ。
『玲奈さん……私、あの子に言ってやったわ。「おがやっていることはのすることじゃない、母親として恥ずかしい」って。そしたらあの子、逆して話を切って……』
義母は話でボロボロと泣き崩れていた。
『玲奈さん、結ちゃんに……会わせてもらえないかしら……』
消え入りそうな声で懇願する義母に、私は静かに、しかし毅然と答えた。
「申し訳ありませんが、今はお会いできません。お義母さんが直さんの嘘に騙されていた被害者だということは理解しています。ですが、私自、まだの理がついていません。それに、直さんの母親であるあなたと会うことは、今の私にとってきな負担になります」
『……そうよね。勝を言ってごめんなさい。……あの子には、円たりとも援助はしないわ。絶対に』
通話が切れた、私は送られてきたスクリーンショットを保し、すぐさま理恵さんへ転送した。
これで、直が最にすがるはずだった実という防波堤も、完全に崩れった。母親からも見放され、にも逃げられた男が、いよいよ自らの蒔いた種によって破滅へと向かっていく。