"新婚旅行に便乗する義母を空港に残した結果" 第3話
空港の話
発の数、恵子さんは私たちのに来た。には旅雑誌と、使い込まれたきなスーツケースを持っている。
「阪のことを調べておいたの。ここ、たこ焼きがおいしいらしいわよ」
「ありがとうございます。でも、もうく所は決めてあるんです」
私が答えると、恵子さんは雑誌をテーブルに置いた。
「それなら、私がきたいもつくらい入れてくれていいでしょう?」
「お義母さんは来ない予定なので……」
「まだそんなこと言ってるの?」
恵子さんは、あきれたように健を見た。
「健、あなたも何か言いなさいよ。親を旅に誘うのが、そんなに嫌?」
健は、しばらく黙っていた。私のほうを見てから、ゆっくりとをく。
「嫌とかじゃないよ。今回は、みちるとでくって決めたんだ」
「でくなら、現で緒に事するくらいできるでしょう?」
「それだと、結局ずっと緒になっちゃうよ」
「何が困るの?」
恵子さんは、本当に分からないという顔をした。私も、何度同じ話をすれば伝わるのだろうとった。
「婚旅は、夫婦で過ごすための旅です。お義母さんを嫌っているわけじゃありません。でも、今回はできたいんです」
私がそう言うと、恵子さんはすぐにちがった。
「分かったわ。そこまで言うなら、もういい」
そう言って、スーツケースを持って帰っていった。
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健は玄関まで見送ったあと、申し訳なさそうに戻ってきた。
「ごめん。もっとく、はっきり言えばよかった」
「健が言ってくれたのは助かったよ」
「母さん、ずっとあんな調子なんだ。親戚の旅にも勝に付いてこうとして、叔母さんに止められたこともある」
「そうなの?」
「昔から、きたいとったら止まらないんだよ。俺も何度か困ってる」
健は、母親をかばうだけではなかった。本も、恵子さんの距のさに困っていたらしい。私は、結婚してから私だけが悩むことになるのではと配していたので、しした。
発の夜、私たちは荷物をまとめた。阪で着る、洗面具、充器。分の荷物をきなスーツケースに入れると、かなりくなった。
「これ、夜バスに持って乗るにはきすぎるかな」
「荷物を分ける? でも、バスの荷物入れに入るなら何とかなるだろ」
「予約した会社に聞いてみようか」
「うん。もし無理なら、別の袋に分ければいいよ」
私たちは荷物のきさを確認し、必なものだけをさなバッグに移した。きなスーツケースは、健が職の同僚から借りたものだった。旅の荷物をまとめるのにちょうどよく、持ちもしっかりしている。
「借りたものだから、傷つけないようにしないとね」
「帰ったらきれいにして返すよ」
荷造りが終わり、私たちはめに寝た。翌の発に備えて、スマートフォンの音も消してある。恵子さんから何度か着信があったが、健が「、必な連絡だけ確認しよう」と言った。
翌朝、私は起きてすぐ、旅の準備をもう度確かめた。パスポートは必ない。切符も財布に入れた。着替えも、洗面具もある。
「丈夫。忘れ物はなさそう」
「じゃあ、ようか」
私たちはスーツケースをに積み、をた。目は空港ではなく、駅のバスターミナルだった。