"夜勤明けに鍵を替えられた私" 第8話
話しいで分かったこと
調当、徹と私は別々の待に案内された。顔をわせずに済むと分かって、肩の力がし抜けた。弁護士が隣に座り、調委員から順番に話を聞かれた。
私は、徹が昇できなかったことや料ががったことを理由に婚したいのではないと伝えた。仕事で落ち込んだは支えたかった。でも、徹は私を「ダメ嫁」と呼び、の鍵を替えて締めした。謝れば許すと言い、事をするのが妻の役目だと決めつけた。その暮らしに戻りたくない。
徹の言い分は、私が仕事ばかりで庭を顧みなかったこと、夫婦の会話を避けたことだった。彼は鍵を替えたことを「をやしてもらうため」と説し、私をに入れないつもりはなかったと言った。けれど、そのに謝罪を求めたことは否定しなかった。
調委員は、徹に「鍵を替えられた側は、帰る所を失ったとじるのでは」と尋ねたそうだ。徹は「そこまで考えていなかった」と答えたと、あとで弁護士から聞いた。
財産の話になると、徹はマンションにみ続けたいと言った。購入にをくしたのは徹だが、結婚のローンはの収入から払っていた。私の収入から計へ入れていた分も含め、記録を見ながら理する必があった。
そのの調では結論がなかった。
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次回までに、双方が財産の資料をすことになった。帰り、私は徹の姿を見なかった。話しいので、自分がもう彼に何かを分かってほしいとはっていないことに気づいた。
調委員との話が終わった、弁護士は、徹が私と直接会いたいと言っていると伝えた。私は断った。調ので話せることは話したし、それ以の連絡は弁護士を通せばいい。徹は「で話せば分かる」と言っているらしいが、私には、分かってもらうために何度も説する力が残っていなかった。
財産の資料を見比べると、マンションのは徹がくしていた方、結婚のローンや活費はの収入から払っていた。徹は自分のを理由に、の価値の半を自分のものにしたいと言った。弁護士は、だけでなく、結婚に築いた財産や双方の負担も確認する必があると説した。
私はを欲しいわけではない。けれど、面倒だからといって何も受け取らずに終わらせるつもりもなかった。自分がした分を確かめたで、法律に沿って決めたい。
次回までに双方が資料をすことになった。廊を歩きながら、私は徹がいる部の方を見なかった。
帰りので、弁護士は「今の内容を理してから次の方針を決めましょう」と言った。私は、徹が何を言ったかをつずついし、ノートに記録した。
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話しているには気づかなかったが、彼は鍵の交換より、私が事をしなかったことを何度も問題にしていた。
母から「夕飯を作っておくね」とメッセージが届いた。私は「ありがとう。帰ったら自分の分を温めるよ」と返した。気遣ってもらいながら、自分のことは自分で決める。その距が、今の私にはちょうどよかった。
調委員は、私が今どう暮らしたいかも聞いた。私はで暮らし、仕事を続けたいと答えた。徹の妻としてではなく、自分の活を作りたい。その言葉をにすると、っていたより自然だった。
徹の話を聞いた調委員は、私に「ご主が仕事で落ち込んでいた、どのように接していたのですか」と尋ねた。私は、話を聞き、無理をしないよう伝えたこと、会社を休むも最初は責めなかったことを説した。私は徹の昇を邪魔したかったわけではない。むしろ、輩が育ったことを緒にべるとっていた。
徹は、その言葉を「見された」と受け取った。けれど、私が問題にしているのは、昇の話ではない。仕事がうまくいかない、徹が私をので従わせようとしたことだ。鍵を替え、へ入る条件として謝罪を求めたこと。その話をすると、調委員は記録を確認し、徹側にも当のやりとりを説するよう求めた。
私は、徹に分かってもらうために、何度も同じ説をするのはもうやめたいとじていた。
調は簡単ではない。でも、なくとも私の話を最まで聞いてもらえる所だった。