"3年ぶりの帰省、弟嫁がゴミ箱を漁っていた理由" 第2話
卓にだけいない
「ちゃん? どうしたの、その顔」
わず聞くと、彼女は困ったように笑った。
「ちょっと疲れてるだけです。丈夫ですよ」
そこへ母が奥からてきた。
「玲奈、久しぶりね。ケーキ買ってあるから、くがって」
母は私の荷物を受け取ると、ちゃんに茶を入れるよう言った。彼女は「はい」と答え、台所へ向かう。私も伝おうとしたが、母に腕を引かれて居の子へ座らされた。
父は聞を読み、健はスマートフォンを見ていた。し話しているうちに夕飯のになり、卓には寿司と揚げ物が並んだ。母は私の好きなものを覚えていて、次々と皿に取り分けてくれた。
ちゃんは、べようとしなかった。
「ちゃん、お腹空いてないの?」
私が聞くと、彼女は度だけ目をげた。何か言いかけたように見えたが、そのに健が答えた。
「最、欲ないんだって。バテじゃない?」
「そうなの?」
「うん。はめてるから丈夫だよ」
ちゃんはさくうなずいた。笑顔を作っていたけれど、箸は持っていない。母も父も、それを気にする様子はなかった。私は胸に引っかかるものをじながら、結局そのでは何も聞けなかった。
、ちゃんはで皿をげ、台所を片づけていた。母は居でテレビを見ている。健も父もソファからかなかった。
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「私もやるよ」
「丈夫です。お姉さんは座っていてください」
彼女はそう言って、私を見ずにをかした。背は細く、エプロンのひもが余っている。の結婚式の写真では、頬に丸みがあって、よく笑っていたのに。
呂を借りて客へ戻ると、私はい運転の疲れもあってすぐに眠った。夜に喉が渇いて目を覚まし、計を見ると午を回っていた。
台所へ向かうと、暗いにがあった。最初は父かとったが、にしゃがんでいるのはちゃんだった。彼女はゴミ箱のふたをけ、を探っていた。
「ちゃん、何してるの?」
気をつけると、彼女はびくっと肩を震わせた。には、べ残しのついたナプキンが握られていた。
「ごめんなさい……」
「謝らなくていいよ。何か探してたの?」
ちゃんは唇をかんだ。しばらくして、声を押しすように言った。
「べられるものを、探してました」
そう言った途端、彼女の目から涙が落ちた。
居では母が、私の仕事の話を聞きながら「そんなに働いて、老はどうするの」と言った。父は聞をたたみ、健は「姉ちゃんは昔から仕事だから」と笑った。ちゃんは茶を置くと、すぐに台所へ戻っていった。会話に加わろうとしないのではなく、加われないように見えた。
夕飯の寿司は、母が私の好物だと言って選んだものだった。
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健はビールをみ、父はテレビの野球継を見ながらべている。ちゃんのには湯みだけがあった。私は皿を差ししたが、彼女は「あとでいただきます」とさく答えた。健はすぐ「今はお腹が空いてないんだよ」と話を切った。
、私は洗面所を借りた。洗濯の横には、ちゃんのがしだけ干されていた。いカーディガンは袖がほつれ、靴にもさな穴がいている。母が買ったというしいは見当たらなかった。聞こうかとったが、ここで問い詰めれば彼女が困るかもしれない。私はそのでは何も言わず、客へ戻った。
眠りにつく、ちゃんの「あとでいただきます」という声をい返した。あの、もうしく聞けばよかった。そういながらも、私は自分の疲れを理由に目を閉じた。