"「子なし」と笑われた私に、姪が吹雪の夜に土下座した" 第6話
まみれの座
「メイちゃん……!? 嘘でしょ、メイちゃんなの!?」
私はに膝をつき、倒れ込むようにしてメイちゃんの体を抱き止めました。 メイちゃんのコートはでびっしょりと濡れ、凍りついてカチカチになっていました。
背の赤ちゃんは、泣く力すら残っていないのか、微かにフエップ、フエップと掠れた声を漏らすだけでした。 赤ちゃんの唇も、凍傷寸のように青に変していました。
「おい、くへ入れろ! 呂のヒーターをつけるぞ!」
剛が叫び、背の赤ちゃんを素く抱きげました。 私はメイちゃんを抱きかかえ、かいリビングへと運び込みました。
濡れた着を脱がせると、メイちゃんのさな体はガタガタと激しく痙攣するように震えていました。 は氷のようにたく、赤ぎれで切れた指先からは血が滲んでいました。
「メイちゃん、丈夫よ、もう丈夫だからね!」
私はバスタオルで濡れた髪を拭き、毛布でくるんでファンヒーターのに座らせました。 剛は台所でくミルクを作り、肌に温めて赤ちゃんのに哺乳瓶を含ませました。 赤ちゃんは飢えた獣のように、勢いよくミルクを吸い始めました。
温かいお湯をずつませると、メイちゃんの瞳にようやく微かなが戻ってきました。
男のから私たちのマンションまでは、のでもで分、歩けばはかかる距です。
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氷点度、猛吹のを、歳の子どもが赤ん坊を背負って歩いてきたのです。 歩違えれば、途で力尽きて凍していてもおかしくない状況でした。
「メイちゃん……体、何があったの? お父さんとお母さんは?」
私の問いかけに、メイちゃんはポロポロと粒の涙をこぼし始めました。
「……お父さんと、お母さんね……宴会が終わってから、でスナックにみにっちゃったの……」
途切れ途切れの声で、メイちゃんは恐ろしい事実を語り始めました。
「鍵をかけられて……お留守番してろって。でも、ミルクもおむつも、もうつもなくて……妹ちゃんがずっと泣いてて……」
親戚の集まりから帰った直、両親は幼いを部に閉じ込め、夜のへみにてしまったというのです。 ご飯も用されておらず、泣き叫ぶ妹をにして、メイちゃんは昼に私が渡したメモをいしました。
所を頼りに、暗く吹く夜を、妹の命を守るためだけに歩き続けたのでした。
「のぞみちゃん……お願い……」
突然、メイちゃんが毛布から抜けし、畳のに両をつきました。 そして、額をに擦り付けるようにして、々と座をしたのです。
「千円……千円だけ、貸してください……! 妹のご飯とおむつを買ったら、絶対にきくなってから働いて返しますから……! お願いだから、おを貸してください……!」
歳の子どもが、にを叩きつけてを無する。 そのあまりにも痛ましい姿に、私の胸は張り裂けそうになりました。
そのでした。 背で話を聞いていた剛が、鳴りのようない声で吠えたのです。
「……はぁ!? 貸すわけねえだろ!!」