"「子なし」と笑われた私に、姪が吹雪の夜に土下座した" 第5話
託されたメモと夜のチャイム
「メイちゃん!? どうしたの、こんなのに赤ちゃんなんか連れて!」
私は慌てて駆け寄り、まみれになったメイちゃんと赤ちゃんの体を抱き寄せました。 氷のようにえ切ったさな頬を、自分ので包み込みます。
「のぞみちゃん、本当に……また会いに来てくれる?」
メイちゃんの声は震えていました。 その瞳の奥には、親に捨てられるのではないかという、底れぬ恐怖が張り付いていました。
台所で聞いたあの噂が、真実として私の胸にく突き刺さりました。
この子は、常に脅かされているのだ。 いつ親の嫌を損ねて放りされるか分からない恐怖ので、毎をきているのだと。
私はコートのポケットからさなメモ帳とペンを取りしました。 袋をし、かじかむ指先で、自分の携帯番号と自宅の所をりきしました。
「メイちゃん、これを持っていなさい」
つ折りにした片を、メイちゃんのたい掌にしっかりと握らせました。
「何があっても、のぞみちゃんはメイちゃんの方だからね。困ったことや怖いことがあったら、いつでもここにおいで。話をかけてもいい。絶対にメイちゃんを見捨てたりしないから」
メイちゃんはののメモをじっと見つめ、やがて胸にぎゅっと抱きしめました。
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「……うん。ありがとう、のぞみちゃん」
ようやくさな笑みがこぼれたのを見て、私は急いでを温かいのへと連れ戻しました。
その、親戚の集まりはおきになりました。 義理の両親に挨拶をし、私たちはでほどの自宅マンションへと帰につきました。 はますます激しさを増し、ワイパーが激しく音をててを払っていました。
「寒かったな。望、邪ひかないようにあったまれよ」
帰宅したのは夜の過ぎでした。 お呂に入り、リビングで温かいお茶をんでようやくがついたころです。
の気温計はマイナス度を回り、窓のは猛吹で界が真っになっていました。
ピーンポーン……ピーンポーン……
静まり返った部に、突然インターホンの音が鳴り響きました。 計の針は、夜のを回っていました。
「こんなに誰だ? 聞の集でもないだろうし」
剛が怪訝な顔をしてちがりました。 モニターを覗き込んだ瞬、剛の背が凍りついたように固まりました。
「おい……望、く来い! けるぞ!」
剛が慌てて玄関の鍵をし、ドアを勢いよくけ放ちました。
吹き込むの向こう、暗い廊にっていたを見て、私の喉から鳴ががりました。
だるまのように全を真っにし、唇をに震わせたメイちゃんが、おんぶ紐でぐったりとした妹を背負ったまま、そこにち尽くしていたのです。