"「子なし」と笑われた私に、姪が吹雪の夜に土下座した" 第3話
さな守り
「剛、やめて。お願いだから」
私は剛の袖をく引き、必に首を横に振りました。 義父や親戚の、ここで兄弟喧嘩をさせるわけにはいきませんでした。
剛はギリッと歯を鳴らし、拳を太ももに叩きつけました。
その苦しい空気の、ふと私の元にさな気配がづいてきました。 見げると、男夫婦の女である歳のメイちゃんでした。
メイちゃんは、背にまだ数かの妹を器用におんぶ紐で背負っていました。 の宴会の隅っこで、ずっとで赤ちゃんの面倒を見ていたのです。
「……のぞみちゃん」
メイちゃんのきな瞳には、今にもこぼれそうな涙が溜まっていました。
「のぞみちゃん、来からもう、ここに来ないの……?」
さなで、私のエプロンの端をぎゅっと握りしめてきます。 先ほどのの険悪なやり取りを、幼いでじっと聞いていたようでした。
私の胸が、きゅっと締め付けられました。
メイちゃんは、あの勝な両親からは像もつかないほど、優しくい子でした。 親戚の集まりでもわがままを言わず、いつも母親の代わりに妹のおむつを替え、ミルクのを気にしていました。
私を本当のお母さんのように慕ってくれ、剛のことも「つよしおじちゃん!」と呼んでよくなついてくれていました。
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「そんなことないよ、メイちゃん」
私はしゃがみ込み、メイちゃんのたくなったさなを包み込みました。
「来も、その次も、メイちゃんがきくなるまでずっと会いに来るよ。約束する」
「……ほんとう?」
「本当よ。私はメイちゃんに会えるのが番の楽しみなんだから」
私が笑いかけると、メイちゃんの顔にパッとさなかりが灯ったように笑顔が咲きました。 その健気な姿を見るだけで、先ほどの団蔵さんの無神経な言葉など、どうでもよくえてきました。
ふと座敷の奥を見ると、母親である翔子さんは所の親戚たちとお酒を呷り、赤ちゃんの様子など気にも留めていませんでした。
「母乳なんかで育ててたらお酒もめないじゃない! ミルクで分よ!」
品に笑い転げる義姉の姿に、私は胸のざわめきを覚えずにはいられませんでした。
歳の子どもが、まれたばかりの赤ん坊を背負ってち尽くしているというのに。 親としてのや責任というものが、あの夫婦には決定に欠落しているように見えました。
「メイちゃん、くない? し私が抱っこしようか」
「ううん、丈夫。わたし、お姉ちゃんだから」
さな肩にい込むおんぶ紐を気にしながら、メイちゃんは健気に笑いました。 その痩せたさな背を撫でながら、私は言いれぬに襲われていたのです。