"母の初盆を禁じた義父が、土地の名義を知った日" 第13話
更になった
の処理が終わったのは、がまり始めた頃だった。
のい音が宅へ響いていた。
私はしれた所から、建物がしずつ姿を失っていくのを見ていた。
根瓦がされる。
窓がれる。
壁が崩される。
義父が自していた応接も、義母が私を鳴り続けた台所も、浩司がテレビを見ながら私から目をそらした居も、やがて瓦礫になった。
なほどしくなかった。
暮らしたが消えるのだから、もっと胸が痛むとっていた。
けれどじたのは、静かな解放だった。
建物がなくなるたび、私のに絡みついていた何かも本ずつ切れていく。
最に基礎部分が処理され、平らなが現れた。
母が買ってくれた。
何も建っていないその姿を、私は初めて見た。
「こんなに広かったんだ」
隣にいた織が言った。
私は頷いた。
ここへしいを建ててもいい。
さな平を建て、で暮らすこともできる。
けれど私は売却することに決めた。
最初、瀬先には「本当にいいんですか」と聞かれた。
母から残された切なだからだ。
私も迷った。
けれど母の計簿を読み返して決した。
《由美が困った、自分のでつための所》
母が残したかったのはそのものではない。
私が選べるだった。
ならば、このへ執着する必はない。
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私は売却代の部で、さなマンションを買うことにした。
駅からく、向き。
暮らしには狭いが、なら分な広さだ。
織が笑った。
「お母さん、今度は全部好きなもの選べるね」
その言葉通り、私は具をつずつ自分で選んだ。
義母なら「派」と言っただろう淡い黄のカーテン。
さな丸い卓。
青いティーカップ。
柄のクッション。
、自分が何を好きなのかさえ忘れていた。
居へ移った最初の朝。
私はまで眠った。
び起きた瞬、「朝を作らなきゃ」とった。
そしてすぐ気づいた。
作る相はいない。
義父の聞も。
義母の薬も。
浩司のワイシャツも。
何も準備しなくていい。
私はもう度ベッドへ横になった。
井を見ながら、笑ってしまった。
自由とは、もっと劇なものだとっていた。
旅へくこと。
好きなものを買うこと。
誰かに勝つこと。
けれど本当の自由は、「もうし寝よう」とえる朝なのかもしれなかった。
起きてから茶を淹れ、窓辺へ座った。
母の写真を、さな棚へ飾った。
「お母さん。しいだよ」
写真の母は、昔と同じ顔で笑っている。
私はようやく、母に本当のことを言えた気がした。
「私、幸せになるね」