みかん小説
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"母の初盆を禁じた義父が、土地の名義を知った日" 第7話

親族会議

翌午。

指定された料亭の広には、ほどの親族が集められていた。

全員、浩司側の親族だった。

私の親戚は誰呼ばれていない。

畳敷きの部の央にはい座卓が置かれ、座には義父と義母、その隣に浩司が座っていた。

私が入ると、義父はわざとらしくため息をついた。

「やっと来たか」

親戚たちの線が斉に私へ向く。

私は番座に座った。

義父は待っていましたとばかりに話し始めた。

「皆さん、今は庭内のことでお集まりいただいて申し訳ない」

その声は、実を荒らした昨とはまるで違う。

穏やかで、苦労している父親のような調だ。

「実は由美が、母親をくしてから精神に定になりましてね。突然、森田をてで暮らしたいと言いしたんです」

私は黙って聞いた。

「私たちも引き止めました。でも本の決が固い。それなら本のを尊してやるのが族の優しさだろうといまして」

義母が目元へハンカチを当てた。

「本当に残なんです。も娘のようにってきたのに」

よく言えるものだとった。

親戚のが私へ言った。

「由美さん、いいご両親じゃない。し考え直したら?」

私は答えなかった。

義父は満そうに続ける。

「由美はつでしい活を始めます。そこで、今まで私たちがんできたについては、森田で引き継ぐことにしました」

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「引き継ぐ?」

配の叔父が首をかしげた。

「は由美さん名義じゃなかったか?」

義父は笑った。

「形式ですよ。実質には族のです。嫁の母親がうちのために用したものですから」

胸のにたいりが湧いた。

それでも私は黙っていた。

「将来には古いを壊し、しい世帯宅を建てます。浩司にもしいがありますからね」

親戚から「それはいい」「正雄さんもだ」という声ががる。

義父の顔がますます得げになる。

義母まで「しいができたら皆さん遊びに来て」と笑っていた。

ただ、浩司だけは笑っていなかった。

顔が悪い。

額には汗が滲んでいる。

理由は分かっていた。

私が美穂のをっているからだ。

「さて、由美」

義父がを差しす。

「皆さんも証になってくれている。約束通り、の権利関係の類と実印をしなさい」

私は鞄へを入れた。

義母がく笑う。

浩司は膝ので拳を握った。

私は茶い封筒を取りした。

義父の目が輝く。

「分かりました」

「そうだ。それでいい」

私は封筒を座卓のへ置いた。

義父が素くを伸ばし、引き寄せた。

「最初から素直にすればいいんだ」

封筒をける。

しかし、にの権利は入っていない。

数枚のコピーと写真。

義父の眉が寄った。

「何だ、これは」

番にあるのは融資の事審査類。

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次に宅メーカーの世帯宅案。

そして、美穂の名が記された資料。

最に妊娠週数の分かる写真。

「浩司」

叔父がい声をした。

「これは何だ?」

浩司の肩が震えた。

義父が慌てて資料を伏せようとする。

「これは違う! 由美が勝に――」

「では、私から説しましょう」

広の入から声がした。

黒いスーツ姿の瀬先がちがった。

義父は先を、の続きをするため私が呼んだ司法士か何かだとっていたようだった。

「ああ、先。ちょうどいい。名義変更を――」

「名義変更のために来たのではありません」

先は名刺を置いた。

「森田由美さんの代理を務めております、弁護士の瀬です」

広が静まり返った。

義父の顔が変わった。

「弁護士……?」

「はい。本は事実関係について、由美さんが方に悪者にされているため、必な範囲で説させていただきます」

先は枚ずつ資料を示した。

浩司と美穂が親密な関係にあり、美穂が妊娠していること。

由美名義のを使い、しい宅を建てる計画があったこと。

その資として、由美の同を得ないままを担保にした融資を検討していたこと。

「さらに」

瀬先が別のをした。

「くなった由美さんのお母様の座から、療養に自然なと、美穂さんへの送が確認されています。

現、由美さん側で経緯を確認です」

親戚たちの線が斉に浩司へ向かった。

「お……病気のお母さんのまで使ったのか?」

叔父の声が震える。

浩司は顔をげられない。

「違う……俺は……」

「親父に言われたんだ!」

突然、浩司が叫んだ。

義父が目を見く。

「何を言ってる!」

「親父が、しいを建てるなら今しかないって! はどうせ由美の母親がうちにくれたようなものだからって!」

「ふざけるな! 美穂とかいう女にをしたのはおだろうが!」

親戚ので責任のなすり付けいが始まった。

その姿を、私は黙って見ていた。

、私は彼らを「いたち」だとっていた。

鳴れば皆が従い、族ので絶対な権力を持つたち。

けれど違った。

自分の責任を引き受けることさえできない、いたちだった。

そして私は初めて分かった。

私が怖がっていたものは、最初からこんなにもさかったのだ。

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