"生け垣を伐った4日後、隣人が青ざめた理由" 第13話
のひらを返した町内会
解体事の着を控えた曜、宅の空気は完全に変していた。 かつて美津が取り巻きの主婦たちを集め、がの悪にを咲かせていたゴミ集積所の。 私が指定のゴミ袋を持って歩いていくと、集まっていた所の奥さんたちが、蜘蛛の子を散らすようにを噤んだ。
「あ、あら……佐野さん、おはようございます!」 町内会の副会を務める主婦が、引き攣った笑顔で駆け寄ってきた。 「佐野さん、変でしたわねえ! あそこのさん、まさかあんな悪質な違法建築を建てて、のを棒していたなんて! 私、最初からおかしいとってたのよ! あんなに派に見栄ばかり張って!」
「そうよそうよ! 佐野さんのご主が植えた派なけ垣に言いがかりをつけて切らせるなんて、のやることじゃないわ!」 別の主婦も調子をわせて同調する。 数週まで、美津と緒に「老の怠だ」「く切れ」と笑っていた同じが、今や転して美津を糾弾し、私を被害者として祭りげようとしているのだ。
私は、ゴミを所定のネットのに静かに置くと、微笑みもせず、りも見せず、ただ穏やかに答えた。 「皆様、ご配いただきありがとうございます。ですが、私のけ垣の枝がにていたのは事実ですし、さんのご主も誠誠、始末をしてくださっています。
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もうこのお話は、詮索なさらないであげてください」
主婦たちは私のあまりにも毅然とした態度に気圧され、「え、ええ……佐野さんがそうおっしゃるなら……」と居悪そうに顔を見わせた。 噂話でを貶め、向きが変われば斉にのひらを返す。 そんな世の浅ましさに巻き込まれる気は、私には毛なかった。 筋を通すということは、を呪うことでも、復讐に酔いしれることでもない。 ただ己の良に従い、真っ直ぐにつことなのだと、政治の背が教えてくれていたからだ。
方、美津の孤は、目を覆うばかりだった。 回覧板を回しにっても玄関先で骨に居留守を使われ、スーパーで顔をわせればりい全員に背を向けられる。 かつて自ら撒き散らした悪の種が、今や巨な茨の檻となって、美津自の首を絞めげていた。 自のサンルームのガラス窓の向こうで、美津がカーテンのに隠れ、怯えた獣のようにを窺っている姿が、痛々しいほど惨めに映っていた。